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「ミッキーマウスの憂鬱」松岡 圭祐

2009/05/31公開 更新
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ミッキーマウスの憂鬱 (新潮文庫)


【私の評価】★★☆☆☆(68点)


要約と感想レビュー

 東京ディズニーランドを舞台に、準社員(アルバイト)として採用された後藤君が職場の中の人間関係や、トラブルに巻き込まれていく物語です。著者の松岡さんは、かなりディズニーランドについて取材したようで、東京ディズニーランドの裏側に潜入したような気分になれる一冊です。


 後藤君が最初に感じるのは、現場で働くのは準社員(アルバイト)と、それを管理するオリエンタルランド社員との間の格差です。どの会社でも委託や派遣が増えていますので、こうした構造はどの会社にでもあるのではないでしょうか。


 残念だったのは主人公、後藤君のキャラクターです。新人なのに自分の意見が取り入れられないと怒ったり、楽しそうな仕事ばかりをやろうとするなど、あまりにもレベルが低く、読むのがつらくなりました。(著者もあえてそうしているのでしょうが、)


 ディズニー好きなら、この小説のどこが正しくて、どこが嘘なのか考えるのはとても面白いのではないでしょうか。本の評価としては、★2つとしました。


この本で私が共感した名言

・ディズニーランドの経営自体は本社の人間が管理しているかもしれないけど、このテーマパークに存在するあらゆる幻想は、準社員のキャストの手によってつくりだされてるんだ(p165)


▼引用は、この本からです。
ミッキーマウスの憂鬱 (新潮文庫)
松岡 圭祐
新潮社
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【私の評価】★★☆☆☆(68点)



著者経歴

 松岡 圭祐(まつおか けいすけ)・・・1968年生まれ。1997年『催眠』で小説家としてデビュー。


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