「できる社員は「やり過ごす」」高橋 伸夫
2008/11/23公開 更新本のソムリエ [PR]
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■この世の中には、本当のようで、
実際は違うということがたくさんあります。
私は、この本で2つのビジネス常識のウソに
驚きました。
■まず、離職率を下げる方法です。
常識的には、給料が良いとか、職場風土が良いとか、
社長が素晴らしいなどが頭に浮かぶと思います。
しかし、著者によると、
3年くらいで定期異動がある会社が
離職率が低いそうです。
これは嫌な上司でも3年すれば
いなくなるという見込みが立つからだとか。
・E社の離職率の低さの秘密は、
「定期的な人事異動」にあったのだ。・・・
嫌な上司とはできるだけ早くすれちがってしまったほうがよい
(p110)
■また、笑うのは、MBAなどで学ばれている、
ホンダの米国進出成功のケースです。
某コンサルティング会社では、
ホンダは明確な戦略をもって、
米国に進出したらしい。
しかし、実際にホンダの人に聞いてみると、
とりあえず米国に行って失敗を繰り返しながら、
なんとかうまくいったというのが実情のようなのです。
・ホンダの「成功物語」・・・当時のホンダの
日本人マネジャーたちは「実際には、米国で何が売れるか
見てみようという考え以外、戦略はもっていなかった」と
話したという。・・・彼らは現場にいたのだ。(p170)
■これ以外にもビジネスにおける「ヘェーそうなんだ」が
集められた一冊になっています。
20代~30代前半の、これから仕事をしていくぞ!
という人に、社会の実相を知るためにお薦めできると思います。
★3つとしました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・部下は、自分で仕事に優先順位をつけ、
優先順位の低い仕事をやり過ごしならが、
自分で仕事を管理することを期待されている。(p32)
・年功序列・・・選別はどこかでおこなわれている。
しかし、二十歳代では、それが目に見えるかたちには
なっていないだけなのです。(p213)
▼引用は、この本からです。
日本経済新聞社
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面白いが、日本礼賛癖が玉にキズ
尻拭い・やり過ごしができる社員とはどんな考え方をしているのか?
未来を信じられるかどうか
果たして自分はどのようなサラリーマンだろうか・・・・?
【私の評価】★★★☆☆(76点)
■著者経歴・・・高橋 伸夫(たかはし のぶお)
1957年生まれ。東北大学経済学部助教授、
東京大学教養学部助教授を経て、現在、
という今日大学大学院経済学研究科助教授。
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■関連書評■
a. 「人を見る眼 仕事を見る眼 松下幸之助エピソード集」
【私の評価】★★★★★
b. 「社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!」石原 明
【私の評価】★★★★★
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