「涙の数だけ大きくなれる!」木下 晴弘
2008/09/24公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(89点)
要約と感想レビュー
田舎から東京に出て、派遣社員としてスーパーでレジ打ちをしている女性がいました。彼女は、これまで、製造メーカー、物流、医療事務・・・と数多くの仕事をしてきましたが、いつも「自分の求めていた仕事ではない」ということで、すぐに辞めてしまうのです。
スーパーのレジ打ちも一週間もすると飽きてきました。しかし、散々転職をしていますので、次の職場も決まらないし、そんな自分にも嫌気がさしてきました。
「もう、実家に帰ろう」と彼女は決心し、荷物を整理していると昔の日記が出てきました。そこには、「私はピアニストになりたい」という言葉が書いてあったのです。そういえば、ピアノの練習はだんだんうまくなっていくのが楽しかった。レジ打ちも練習すれば同じようにうまくなるかもしれない。日記を読んで、彼女は、レジ打ちを極めてみようと決心したのです。
それから彼女は、ピアノのように、ボタンを見ないでレジを打つ練習をしました。慣れてくると、すごいスピードで打てるようになってきました。ボタンを見ないでよいので、お客さんの顔を見ることができるようになりました。そして、お客さんに声をかけてみるようになりました。「今日はカツオがいいわよ」と言ってあげるのです。お客さんは笑顔で感謝してくれるし、彼女はだんだん仕事が楽しくなってきました。
ある日のこと、彼女はいそがしくレジ打ちをしていました。すると店内放送が聞こえてきました。
「本日は込み合いまして大変申し訳ございません。どうぞ空いているレジにお回りください」(p41)
1度だけでなく、何回も放送されるのです。
不思議に思い、彼女がまわりを見渡してみると、他のレジは空いているのに、なんと彼女のレジにしかお客さんが並んでいないのです。彼女の目から涙がながれました。レジを打つことができませんでした。もう、昔の彼女ではなかったのです。
なんと、こんな泣けるエピソードが、10個も入っています。これは泣けます。(本のソムリエが保障)本のソムリエの「泣ける本」に追加しました。
木下 晴弘さんは、カリスマ塾講師です。勉強にいったいどんな意味があるのか、どうして勉強するかを受験生に教えるために、こうした感動のエピソードを話して聞かせているのです。
親への感謝、自分の使命、努力の大切さなどを素晴らしい物語集でした。本の評価としては、★4つとしました。
この本で私が共感した名言
・私たちは自分が望むものではなく、同種のものを引き寄せる(p45)
・自分の命に代えてもお前を守ろうとするその人間が、今この時間、お前に願いを込めて働き、今ご飯を作っている。そんな大切な人の期待を裏切る人間だけには、なってほしくないんだ(p121)
▼引用は、この本からです。
【私の評価】★★★★☆(89点)
著者経歴
木下 晴弘(きのした はるひろ)・・・1965年生まれ。株式会社アビトレ会長。銀行を退職して、大手進学塾の専任講師となる。2001年に独立し、全国の塾・予備校で感動セミナーを開催。
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本のソムリエ 様 初めまして・・・
このメルマガを読み初めて3年位になりますが、
全く本を読まなかった私が、
このメルマガを期に少しずつではありますが
読むようになりました。
本当に感謝しています。
また、人生の岐路について 長い間悩み
この「涙の数だけ大きくなれる」のように
同じような事を繰り返していましたが、
最近おぼろげながら
この道に進んで人の為になる事をしようと決意し、
また その決意がとても心地良いです。
これもすべて本のソムリエ様のお陰です。
本当にありがとうございます。
今後もソムリエ様の読む本や考えを参考にし、
自分の人生を歩んでいこうと思っています。
出会いをどのようにするか?
それは自分の考え方、行動次第だと分かりました。
ありがとうございます。
今後のご活躍、心よりお祈り申し上げます。
繰り返し読みたくなる本です。
成功や失敗と物事を捉えるのでなく、
地味に思えることでも、
続けることで気づきがあることを知りましたし、
そういう心が大切だと思いました。