【書評】「日本よ、こんな中国とつきあえるか?―台湾人医師の直言」林 建良
2006/07/25公開 更新
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【私の評価】★★★★☆(86点)
要約と感想レビュー
日本人は残虐な民族
著者は、奨学生として来日し、台湾で学んだ日本と、実際に生活して感じた日本に大きな格差があることに驚きます。
台湾で著者は、日本人は邪悪で残虐な民族と教えられてきたのです。来日してみると、このような美しい文化を持つ日本と、反日教育との差に驚いたのです。
中国で反日教育が行われていることは周知の事実ですが、親日的な台湾でも反日教育は行われていたのです。
私が台湾で教えられた日本人像をひと言で言えば、「残虐かつ残忍な日本人」であり、逆に「平和を愛し、寛容な中国人」という比較だった。日本に来て初めて、それがまったく逆だったことを知った次第だ。(p89)
「一つの中国」という戦略
台湾でこのような反日教育が行われていながらも、これまで台湾が親日的であるのは、日本統治時代を過ごした人たちが、日本人の本当の姿を家庭で伝えてくれたからでしょう。
しかし、日本の台湾統治時代の世代がこの世を去れば、台湾も中国のように反日となる可能性がありるのです。
現在、中国共産党は「一つの中国」という戦略のもと、台湾を統治下に置こうとしています。そのために、中国共産党は親中派の育成、マスメディアへの浸透、情報管理、プロパガンダなどあらゆる手段を駆使して一つの中国という中国共産党の方針を既成事実化しようとしています。
いずれ成功してしまうかもしれません。
日本には親中派と呼ばれる中国寄りの存在があり、日本を解体しようとする勢力がある。この状況は台湾とよく似ている。台湾にも親中派が存在し、台湾を解体して中国と統一しようとする勢力がある。台湾も中国の「トロイの木馬」作戦で日本と同じように苦しんでいる。(p200)
日本の軍国主義を批判する理由
中国共産党が、日本を「軍国主義復活、アジア平和への脅威」などと日本人には理解できないような批判をするのも、そうした背景が理解できれば納得できるでしょう。
中国は日本を非武装化し、自国の軍事力拡張計画に対抗できないようにしたいのです。だからこそ、中国はメディアや国際会議の場において、何度も「アジア諸国は日本の不戦の公約などを決して信用してはいけない。日本は平和への脅威である」と主張し続けているのです。
ナチス宣伝相ゲッペルスは「嘘も百回言えば本当になる」と言いましたが、100回言えば台湾は中国のものになるのでしょう。
私は、各国が自国の信条に基づき工作を行うことを批判するつもりはありません。問題は、日本人が、アメリカの影響下にある日本を選ぶのか、中国共産党の影響下にある日本を選ぶのかということです。
(台湾の)中国人は麻薬、拳銃、強盗、殺人と、あらゆる犯罪の請負人になっており、売春婦にいたってはほとんどが中国人に独占されているのが現状だ(p176)
中国から逃げたい中国人
カザフスタンは旧ソ連の支配下にありましたが、共産主義ということで、生活は不幸だったようです。日本はアメリカの支配下に入りましたが、賛否はあるでしょうが、先進国の仲間入りを果たしています。幸い自由もあります。
では中国はどうかと言えば、中国人でさえ、中国共産党を望んでいないようです。中国の知識人から一般庶民に至るまで、人生最大の目標の一つは国を捨てることなのであるという。中国は未来を描けない場所だというのです。
台湾で育ち、日本で学んだ著者だから分かることがあると思います。中国という国の一面を理解するために良い本だと思います。★4つとしました。
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この本で私が共感した名言
・臓器移植には最初から最後まで中国政府が深くからんでいる。・・・移植手術をおこなっている中国の病院のほとんどが人民解放軍や政府機関の病院、あるいは関係病院である(p37)
・なぜ中国人民解放軍を「核兵器を持つ暴力団」と呼ぶか?・・・人民解放軍は民兵組織まで入れると、1000万人を超える巨大組織である。軍が直接経営する企業は二万社にも及び、ほぼすべての分野のビジネスに進出している。・・・日本や台湾で拳銃の密輸(p61)
・われわれ戦後世代の台湾人は学校で、非常に残酷で、狡猾、狭量というような日本人像を学んだ。「狡猾、狭量」に関して言えば、日本は世界中あちこち進出して工場を建てているが、技術の核心的な部分は絶対に教えないで隠すと教えられた(p74)
・中国より先んじて先進国の仲間入りを果たした日本の存在自体を許せないと考えるのが中国なのである。だから、中国の反日意識は日中戦争とは関係ないと私は見ている。(p142)
【私の評価】★★★★☆(86点)
目次
第1章 台湾から見た中国および中国人―お人好しの日本人に中国人の凄さは理解できない
第2章 台湾から見た日本および日本人―争いを避けたがる日本人に平和は守れない
第3章 台湾から見た台湾および台湾人―台湾は中国の一地方に過ぎないと自ら教育する矛盾
第4章 悪の元凶・中国帝国主義はこう潰せ!―真実を中国人に教えれば中国は内部崩壊する
第5章 台湾の独立は日本の国益につながる―国民党政権の誕生は日本の悪夢の始まり
著者経歴
林 建良(りん けんりょう)・・・1958年台湾生まれ。1987年交流協会奨学生として来日。東京大学医学部博士課程を修了。栃木県で医療に携わる傍ら、世界台湾同郷会副会長、台湾団結連盟日本代表。
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