「佐賀のがばいばあちゃん」島田 洋七
2006/06/19公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(89点)
●島田少年の父親は、広島の原爆の後遺症で、
島田少年が生まれてすぐに亡くなりました。
そのため、母一人で家族を養っていましたが、
島田少年が小学二年生のときに、
島田少年は、佐賀のばあちゃんに
引き取られることになります。
●しかし、佐賀のばあちゃんも貧乏です。
島田少年が剣道をしたいと言うと、
「お金かかるんか?・・・
じゃあ、やめときんしゃい」(p48)
島田少年が、柔道をしたいと言うと、
「タダか?・・・
じゃあ、やめときんしゃい」(p49)
結局、おばあちゃんの助言に従い、
島田少年は、お金のかからないように、
放課後、校庭を「走る」という
スポーツに取り組みました。
・貧乏には二通りある。
暗い貧乏と明るい貧乏。
うちは明るい貧乏だからよか。(p53)
●そして、島田少年にとって
中学三年生の運動会がやってきました。
毎年、島田少年は母親に
「運動会を観に来てください」と
手紙を書いていましたが、
これまで来てくれたことはありません。
しかし、なんと今年は
観に来てくれるというのです!
●中学ので運動会のメインイベントは
7kmのマラソンです。
走ることが得意な島田少年も
参加することになっています。
運動会当日、母親はまだ来ていません。
マラソンのスタートになっても、
母親はまだ来ていません。
マラソンが始まりました。
島田少年はトップを走っています。
そして、自分の家が近づいてきました。
「母ちゃんいるかな」
島田少年は顔を上げて走れません。
そのとき、
「昭広、頑張って!」
島田少年の耳に、
母親の大きな声が聞こえたのです。
「かあちゃーん、速かろうが!
勉強ばできんばってん、
足は速かろうが!」
●笑い、泣ける一冊でした。
どんな状況でも、楽しき生きることができる。
学びの多い一冊です。★4つとしました。
PS:泣ける本に追加することにしました。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・佐賀のがばい(すごい)ばあちゃんの話を聞いてくれ!!
幸せは、お金が決めるものじゃない。
自分自身の、心のあり方で決まるんだ(p9)
・「1と2ばっかりでごめんね」とばあちゃんに言うと、
「大丈夫、大丈夫。足したら、5になる」と笑った。
「通知表って足してもいいの?」と聞くと、
今度は真顔で、
「人生は総合力」と言い切った(p150)
・「ばあちゃん、英語なんかさっぱり分からん」
「じゃあ回答用紙に、『私は日本人です』って書いとけ」
・・・が、俺は本当にこれを書いて、
結果は・・・殴られた!(p145)
▼引用は、この本からです。
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暖かい人たちがいっぱい
作者で本を判断しちゃいけないんだ
【私の評価】★★★★☆(89点)
■著者経歴・・・島田 洋七
1950年生まれ。広島県生まれ。本名・徳永昭広。
小学校・中学校時代を佐賀で過ごす。
1975年、洋八と漫才コンビ「B&B」を組み、
NHK漫才コンテスト最優秀新人賞受賞。
1980年漫才ブームの立役者。
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