「思考停止企業」JECS(著)
2005/08/02公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(74点)
要約と感想レビュー
停滞期に入った企業を再生するプロジェクトを物語形式でまとめた一冊です。改革チームの設置、ベストプラクティス(提案型営業)の発見、社内プレゼン、システム開発、実施準備という一つの流れを体験できます。
物語形式なので、改革プロジェクトを仮想体験できるのがよいところでしょう。そのなかで、業務を変えていくときの大切な点を、学ぶことができるのです。
・営業マンに文章を書いて"いただく"のは、現実的にはかなり困難なので、『これをしないと業務が次に進まない』という形で業務の中に組み込むことが大切です。(p185)
経営コンサルタントならではの、知識を少しずつちりばめているところも、わざとらしいのですが、勉強になります。
例えば、事業の課題は組織的に変革しないと定着しない、とか、組織の課題は小さい成功体験が解決するためのキッカケになるなど、それらしいノウハウが面白いのです。
・経営コンサルタントの世界では、「事業の課題は組織で解く。組織の課題は事業で解く」という格言がある。その心は、事業の課題は表面的な施策では解決できず、組織の問題に踏み込まないと継続性のある施策にならないということ。また逆に組織の課題は、・・・ひとつヒット商品が出たりお客さんにほめられたりする成功体験があると、・・・ムードが一変すること(p276)
本当に自分が担当になりそうな、改革プロジェクトを疑似体験できるということで ★3つとしました。
この本で私が共感した名言
・彼らはどうやら電話やメールだけでは通じないものがあることを知った。わざわざ足を運ぶことが、相手の心を開かせるのである。かくて「とにかく本人に会え」がいつのまにかプロジェクトの合言葉になっていた。(p168)
・自分の店では売ってもいないタイヤの返品に応じて有名になった、アメリカの某デパートでも基本的にノンマニュアルらしいけど、あの伝説にも実は裏がある。あそこは店員の担当売場を、完全に個人経営にしているらしい。(p85)
・最近では、重要性の低い会議では、ノートパソコンで記録するふりをして積極的に内職をすすめるノウハウ書まであらわれている。(p73)
【私の評価】★★★☆☆(74点)
著者経歴
ジャストシステム・エンタープライズソリューション協議会・・・あの一太郎で有名なジャストシステムの企業ソフトウェア部門が、同社の顧客と一緒に作っている情報交換、相互啓発の組織。いわゆる顧客の口コミ利用を狙った組織と思われますが、顧客満足に自信がなければやれない組織でしょう。
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