「わが友 本田宗一郎」井深大
2003/01/10公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(75点)
要約と感想レビュー
■本田宗一郎が1991年に亡くなった時、
若い時からの友人である
ソニーの創業者井深さんが
宗一郎について語った一冊です。
二人が知り合ったのは、
ホンダが自転車につける
小さいエンジンを大量生産し
はじめた頃です。
ソニーは東京通信工業といって
電気座ふとんや電気炊飯器を
作ろうとしていたのだという。
・ソニーがテープレコーダーを開発するときなど、最初は何もわかっていませんでした・・・材料もなければ、磁気材料の塗り方もわからない、そんな素人集団だったのです(井深)(p25)
■面白いのはホンダもソニーも
会社が成長していく途中で同じような
経験をしているということでしょう。
まず、お役所に仕事を邪魔される。
ホンダは自動車製造に参入できない。
ソニーは外貨割当ての許可が下りない。
また、アメリカへ進出したときは
OEMでの販売を提案されますが、
両社とも提案を断って自社ブランドで
販売拡大を進めています。
・われわれでもアメリカの商事会社からバイヤーブランドで何万台買いたいといった注文があった。本当はのどから手が出るほど受けたかったが、我慢した(本田)(p181)
■物づくりが好きで、好きなことだけ
やってきた二人はとても似ていて
話していて楽しそうでした。
失敗しても楽しい。
成功しても楽しい。
この二人は無敵ですね。
本田さん、井深さん、
良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・「見たり、聞いたり、試したり」の「試したり」の部分が、最近の若い人には少なくなっているのが、気になってなりません(井深)(p70)
・国民は一生懸命お金を稼ぎ、税金を払ってきたのに、政府がかたっぱしから使って、それで損をしたら、今度は国民にその損をかぶれというのはおかしい。私はもうカンカンになって怒っている。私は、もう働かない(本田)(p106)
・人間というのは面白いね、自分がやりたいこと、好きだということは何でも、どんな危険なことを犯してもやりますね(p128)
・人間というのは仕事さえさせれば、その仕事を通して育ってくる。育たないのは脱落していくものだ(井深)(p170)
・お役所相手の仕事では、技術も発展しない・・・(井深)(p189)
・政府が四輪メーカーを保護するために・・・本田さんのところのような新規のメーカーの参入をなかなか許さない・・・ソニーでも同じような苦労はありました。トランジスタの開発にのり出そうとしたとき、トランジスタの製造をするには通産省の外貨割当ての許可が必要だったのですが、この許可がなかなか下りないのです(p193)
▼引用は下記の書籍からです。
【私の評価】★★★☆☆(75点)
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