「ローマ法王に米を食べさせた男」高野 誠鮮

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ローマ法王に米を食べさせた男  過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか?

【私の評価】★★★★★(96点)


■テレビのアイデア放送作家が
 石川県羽咋(はくい)市神子原(みこはら)地区という
 過疎の村にやってきました。


 その地区の農家の平均年収は87万円。


 これでは、後継者はいません。
 過疎になるのも当然でしょう。


 そこで、

 ・集落の活性化
 ・農作物のブランド化

 という目標に向けた5ヵ年計画を立てました。


・そして何より感動したのが、
 「俺は定年まであと3年ある。
  その間、何をやってもいいぞ。
  犯罪以外なら、オレが全部責任を取る。」(p35)


■まず、集落の活性化です。


 農家の家と遊休農地を
 都会住民に貸し出すことにしました。


 それもお金を出すのではなく、
 村人による面接試験をする。


 入村が決まれば、
 村民が集まって飲み会をする。


 さらに大学生など若い人に
 農家に2週間泊まってもらう制度も開始します。


 ニューヨークからも
 学生が来ているんですよ。


・過疎地域に若い人を呼ぶ試み・・・
 「お願いですから来てください」とは一切言いません。
 頭は下げません。
 「来るんだったらどうぞ、そのかわり試験します」(p43)


■次は農産物のブランド化です。

 何をしたのか。


 うまくいっている農産物の直売所を視察

 棚田のオーナー制度をはじめる。

 農家カフェを作る。

 棚田ひな祭りで集客。

 天皇陛下へお米を献上。

 ローマ方法へお米を献上

 エルメスの書道家に米袋をデザインしてもらう。

 地元のお米で日本酒を造り、1本3万円で売る。

 人工衛星で米の品質管理をする。


 いやー、すごい行動力ですね。


・私たちに何が足りないのか?
 行動する力がまったくないんです・・
 計画書を1000冊積み上げても、 
 村は何一つ変化しないんです。(p29)


■放送作家のアイデアに驚き、
 その行動力に驚愕しました。


 そして、当然、予想される
 役所の妨害。上司からの叱責。農家の反対。


 そうした抵抗をものともしない
 高野さんのしたたかさにも脱帽です。


 高野さん、
 良い本をありがとうございました。


━━━━━━━━━━━━━━━━━


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・「そちらでは学生を泊めて、料金をもらっているんですよね。
  法律違反ですから、ただちにやめてください・・・
  石川県庁の薬事衛生課から5~6回呼び出しがありました。
 1回も行きませんでした。そのかわり別の人間をやったんです。
 ・・・朝日新聞と読売新聞の記者を取材に行かせたんです(p68)


・「40kgの玄米を3万円で渡したのか。本当かよ!」・・・
 当時、JAに出したら60kgで1万3000円ですよ。
 それが40kgの玄米で3万円(p66)


・「みずほの村市場」には20人ほどの農家を連れて行きました。
 ・・・1つの品種は2人以上に作らせて競わせて売る・・・
 出品者の取り分は85%・・・「農業でもこんなに儲かるんだ」
 と、みんなは度肝を抜かれたようです(p60)


・JAに出したら数十円のかぼちゃが、
 1.5次産業化させて切ったら値段が上がるんです。・・・
 かぼちゃ1個から、かぼちゃプリン、かぼちゃのまんじゅう、
 シフォンケーキなどさまざまなものを「神音カフェ」で売っています。
 それらをすべて足すと、かぼちゃ1個で
 だいたい1万円ちょっとの儲けになるんです!(p97)


・日蓮宗には、かつて若者に農業を教えた宮沢賢治がいました。
 今になると、賢治の自立した農家を育てようとした気持ちが、
 ほんの少しでもわかるような気がします(p211)


【私の評価】★★★★★(96点)

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コメント(1)

農業政策のあり方については、
いろんなメディアで取り上げられて
様々な情報が入ってきますが、

単に補助金をばら撒くだけでは駄目だなぁと
思っていたのですが、
この本をみて農業政策のあり方を政治家や官僚の方には
勉強して欲しいと思いました。

自分も是非読みたいと思いました。

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