「チャイナ・ナイン中国を動かす9人の男たち」遠藤 誉

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チャイナ・ナイン 中国を動かす9人の男たち
遠藤 誉
朝日新聞出版
売り上げランキング: 4948

【私の評価】★★★★★(90点)


■「チャイナ・ナイン」とは
 「中央政治局常務委員」9人のこと。


 中国共産党の最高意思決定機関は
 「中国共産党全国代表大会」。

 その中に「中国共産党中央委員会」があり、
 中央委員204名の中から
 25人の「中央政治局委員」、

 さらにその中から
 9名の「中央政治局常務委員」が選ばれます。

 この本では、現在の常務委員、
 そして次世代の常務委員について
 分析しています。


・25名の政治局委員の中で少なくとも1人は女性で、
 少なくとも一人は少数民族でなければならないという
 原則がある。「平等」のためだ。(p113)


■中国の方向性はこの9人の
 多数決によって決まるのです。

 したがって、汚職の摘発があれば、
 そこには9人の合意があったということ
 になります。

 そこには江沢民派、中共青年団派、
 太子党(高給幹部の二世)等の
 派閥があり、政治抗争も関係してくる。

 だれを9人の中に入れるのか、
 そのためにどのような準備をするのか、
 そうした抗争が中国の未来を
 決めていくのです。


・「日中両国政府がガス田開発で合意した」・・・
 中国は、東シナ海ガス田一帯の領土主権は中国にあると断言し、
 実際に30年ほど前から開発を実行してきた。・・・
 国民感情としては、胡錦濤が日本と交わした合意は売国行為(p309)


■公表されている情報、
 要人との面談などで
 ここまでわかるのだな、
 と思いました。

 日中戦争を体験した著者の
 迫力を感じました。

 遠藤さん、良い本を
 ありがとうございました。


━━━━━━━━━━━━━━━━━


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・今の中国の若者たちは、かくして「日本動漫大好き」と言う感情と、
 抗日戦争に関する教えを中心とする愛国主義教育で醸成された
 「反日的」感情とを同時に持つに至った(p190)


・「反日デモ」は最終的には「反政府デモ」に変身する。
 それを中国政府は知り尽くしている。
 だから、どんな名目であれ、若者に「デモ」というものを
 してほしくない(p206)


日本と仲良くした中国の国家指導者はみな、
 非常に哀れな最後を迎えている

 天安門事件で失脚した趙紫陽・・・胡耀邦・・・
 二人とも非常に親日的な指導者だった(p323)


・1953年9月11日に高砂丸に乗って日本に帰国したが、
 「パチンコ」という初めて見る店の中から
 軍艦マーチが流れているではないか。
 これが我が祖国だったのか・・・(p367)


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【私の評価】★★★★★(90点)

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