【書評】「資産80億円を築いた不動産投資家による 若いうちに経済的自由を掴む成功法則」 木下たかゆき
2026/05/15公開 更新
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【私の評価】★★★☆☆(79点)
要約と感想レビュー
急性白血病が変えた人生観
広告代理店の営業マンとして働きながら2010年から不動産投資を開始し、祖母から引き継いだ不動産会社を12年間で家賃年収13億円・総資産100億円規模へと育て上げた著者。2022年、39歳のときに会社を上場企業へ売却し、タイへ移住します。
タイでは毎日ゴルフを楽しみ、サウナに入り、好きな人とだけ関わりながら投資収益で生きる。そうした理想の生活を手にしたかに見えましたが、2023年に急性白血病を発症し、10カ月の入院生活を送ることになります。この体験がお金を最優先にして生きていた著者の人生観を変えるのです。
著者は稼ぐばかりではなく、楽しい時間を過ごしていればよかったと後悔し、健康と人間関係を大切にするようになりました。本書はその体験を踏まえ、「若いうちにお金を手にして、楽しい時間とよい人間関係を増やす」ことを目的として不動産投資をしているのです。
シンガポールは「キャピタルゲイン非課税」の国・・・タイに住みながらシンガポールの口座で資産を運用すると,実質的には税金がかからない(p54)
不動産投資は甘くない
著者は現在、48億円分の不動産を購入して投資家活動を再開しながら、不動産投資コミュニティを主宰しています。なぜ、不動産投資を再開したのかといえば、それは「不動産を通じて一緒に人生を楽しめる仲間を増やしたい」という思いからです。
つまり、経済的自由を掴む方法として、不動産投資について学び合う場を提供しているのです。ただし、著者は安易に不動産投資を勧めてはいません。
不動産投資では億単位の借入が前提条件となります。そのリスクを背負い続けるための知識と判断力が常に求められる世界です。著者が投資を始めた当時も同じような夢を抱いた人たちがたくさんいましたが、そのほとんどが途中で諦めるか、成果が出ずに撤退していったといいます。
会社員として地道に働きコツコツ貯めるのか、億単位の借入を背負って不動産投資で資産形成を目指すのか、いずれにしろメリット・デメリットがあるわけです。
「人よりも早く,若いうちに引退する」・・・必要なのは「規模の拡大」です。そのためには,極力自己資金を使わず融資をフル活用していく(p174)
不動産は持つものではなく回すもの
不動産投資の基本は、安く買って高く売ることですが、そのためにはエリアの相場感、融資の引き出し方、購入後の修繕・空室リスクへの対応など、幅広い知識と経験が不可欠です。著者はまず書籍を100冊以上読むこと、セミナーや「大家の会」への参加を通じて知識を積み上げることを勧めています。
成功している不動産投資家の多くが、購入物件を早めに売って売却益を確定させているといいます。不動産を常に売りに出しておき、買主が高値をつけるタイミングを逃さないことが重要だというのです。相場を熟知していない買主も少なからず存在するのです。
著者は不動産が値上がりする中、投資をしていたためか、著者の戦略は、「不動産は持つものではなく回すもの」という考え方です。
また、若いうちにリタイアを目指しているなら「不動産投資のゴール」を明確に設定し、そこに達したら売却して現金化することも著者は推奨しています。不動産を「資産として持ち続けるもの」として捉えている人には、この視点は新鮮に映るでしょう。
古い物件を相続したとして,家族は本当に「残してくれてありがとう」と喜んで受け取ってくれるでしょうか・・・物件は売却しながら現金に変えていく(p181)
興味があるなら不動産業者として働く
不動産投資を始めたい初心者に対して著者が勧めるのが、まず不動産仲介業者として実務を経験することです。
仲介手数料を得ながら相場感を養い、安く新築を建てるための知識や業者との人脈を積み上げることができます。投資家として動く前に、業界の内側を知ることが遠回りのようで最も確実な近道だというのです。
著者が投資を始めた2010年以降の不動産価格上昇がこれからも続く保証はありません。「若いうちに経済的自由を掴む」という煽り気味のタイトルの答えは、不動産投資だけではないと思いますので、差し引いて読む必要があるのでしょう。
木下さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・僕自身も先人から学んだことは徹底的にパクッてきました(p189)
・お金の使い道としてリターンを得やすいのは次の4つです。自己成長,健康,人脈,遊び(p107)
・【病気後】1健康→2人間関係→3時間→4お金(p92)
▼引用は、この本からです

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木下たかゆき (著)、ぱる出版
【私の評価】★★★☆☆(79点)
目次
第1章:39歳で会社売却を決断した理由
第2章:M&A交渉の舞台裏と売却実現
第3章:タイ移住という新たな挑戦
第4章:移住したタイでの生活
第5章:旅行中の異変と闘病生活
第6章:病気で気づいた健康とお金の真の関係
第7章:若い時間こそが最高の資産
第8章:1年で48億円購入、事業の復活劇
第9章:大富豪への4大原則
第10章:「買ったらすぐ売る」の真意
第11章:人より早く若く引退するための戦略
第12章:即断・即決・即行動の実践法
第13章:人生を変えるための断捨離
第14章:課金による成長加速法
第15章:CGS運営から学んだコミュニティの力
第16章:これからの人生設計と社会貢献
著者経歴
木下たかゆき(きのした たかゆき)・・・不動産投資家、不動産投資コミュニティ「クラブジャイアンサロン(CGS)」主宰。1982年生まれ。広告代理店の営業マンをしながら2010年より不動産投資を開始。祖母から引き継いだ不動産会社を立て直し、12年間で家賃年収13億円、総資産100億円規模にまで成長させる。2022年(39歳時)には保有物件の一部を残して会社を上場企業へ売却(M&A)。その後タイへ移住するも、2023年に急性リンパ性白血病を発症。回復後、「若いうちに自由な人生を手に入れる」ことの重要性を再認識し、投資家として48億円分の物件を購入し、5億円の売却益を得る。現在は総資産80億円、家賃年収7億円を運用しながら、600名を超える投資家コミュニティを運営している。
不動産投資関連書籍
「資産80億円を築いた不動産投資家による 若いうちに経済的自由を掴む成功法則」 木下たかゆき
「不動産投資はチームプレイでうまくいく: サラリーマンが副業で安定収入を得る方法」松本 光彦
「不動産投資は組み合わせが9割: 家賃収入1000万円を最速で叶えるトライアングル不動産投資術」木村洸士
「不動産10物件 株100銘柄 保有の元証券ママと学ぶ 女性のためのお金の増やし方」つちやけいこ
「元証券ウーマンが不動産投資で7億円」八木エミリー
「3年で10億円を築いたサラリーマンが教える 「お金を生む時間」のつくり方」荒木 陽介
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