「無双のメンタル シリコンバレーで学んだ「他人の評価」に振り回されない生き方」宮崎直子
2024/06/28公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(89点)
要約と感想レビュー
自分のための人生
アメリカでコーチングを学んだ著者が、「自分のための人生」を生きるためのヒントを与えてくれる一冊です。日本でもアメリカでも、他人の評価に右往左往して、自分の人生を生きていない人が多いという。多くの人は、親から褒めてもらいたい、上司から高い評価がほしい、すべての人から高評価をもらいたいと思うから、低評価を受けたとき、苦しくなるというのです。
実際著者は、何でも褒めてくれるエンジェル上司に当たったこともあれば、何をしても欠点しか指摘しないデビル上司に出会ったこともあるという。デビル上司に直面したとき、他人の評価でメンタルを病んでしまう人もいれば、逆に成長していく人がいます。その違いは、どこにあるのでしょうか。それは、自分で自分を評価すること、自分で自分の人生を選択することなのです。
他人の評価は最終評価ではない。最終評価を決めるのはあなただ(p218)
自分を責めるのは間違った考え方
まず、世の中の構造がどうなっているのか理解する必要があります。私たちは親や学校の教育によって、人の意見、特に地位のある人の意見を鵜呑みにする癖がついています。また、自分は他人から不当に乱暴に扱われても仕方がないと思い込んでいる人も多いのです。
そして、私たちの周囲には、2割があなたに良い感情を持つ人、2割があなたに悪い感情を持つ人、6割はその中間がいます。つまり、2割の人はあなたが何をしても何を言っても、とにかくケチをつけ、否定的な反応しかしないデビルが存在するのです。
デビルと出会ったときに間違った対処法は、自分を責めることです。デビルの不当な扱いを放っておくと、「何をしても大丈夫だ」と思われて、デビル上司はさらに増長していくのです。著者はシリコンバレーで働いてたとき、ひどい評価を言われたとき、同僚からは「あなたのせいではない。個人的に攻撃されたと思う必要はない」と伝えられたという。
老婆心から、あるいは嫉妬心からあなたの挑戦にことごとくケチをつけてくるドリームキラーもいるでしょう(p28)
すべての人には価値がある
正しい考え方は、すべての人には無条件に価値があるというものです。そして、どう対処するかは、すべてあなたがコントロールできるということ。したがって、「私は常に大切にされるべきで、そうでない行為は我慢しない」と決意することを著者は推奨しています。もし、デビル上司から不当な評価を受けたり、暴言を浴びせてきたりしたら、不快になったことを伝え、変わらなければさらに上の上司や人事に訴えたり、転職するなどの選択をするのです。
アメリカ的な考え方に見えますが、アメリカでもお金が心配で転職を決断できない人もいるのです。親から言われて断れない人もいるのです。他人の評価や心配を真に受け、自分の夢を諦め後悔している人がどれだけいるのか著者は伝えたいのです。
小さな「からかい」やマウンティングでも見逃さず、自分で不快さを伝えるか、あるいは信頼できる人に相談したりしましょう。まあ、お金を貯めたり、スキルを磨いておいて、早い段階で転職を考える勇気が必要なのです。
親の心配を真に受け、自分の夢を諦めたら、あなたは必ず後悔します(p135)
自分で人生を選択する
コーチング業界では、コーチがお客様を選ぶという。つまり、コーチ側で理想のお客様を定義し、その特性に合うお客様をクライアントにすることで、お互いに気持ちよく成果を出していくことができるというのです。このように人生も仕事も、自分でどうしたら幸せになれるのか?試行錯誤しながら、その答えを探し、「選択」していくのです。
そしてコーチングにおいては、著者はクライアントに「どんな風に生きたいか、どんな風に死にたいか」問うているという。どんなふうに生きたいかが決まれば、何をどう「選択」するか見えてくるということなのでしょう。宮崎さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・私は常に大切にされ愛されるに値する。だからそうでない行為は絶対に我慢しない(p72)
・一緒にいて本当に心地よい人とだけ付き合えばいい(p82)
・あなたをボロクソに言う人に対しては、可能な限り避けてください・・一目散に逃げてください(p24)
・専門家の言うことを鵜呑みにするのではなく、自分で現地に足を運び、隅々までリサーチをし、心と頭を使って自分なりの結論を出す(p197)
【私の評価】★★★★☆(89点)
目次
第1章 なぜ「他人の評価」にメンタルをやられてしまうのか
第2章 「他人の評価」に振り回されないメンタルの基本
第3章 デビルからメンタルを守る方法
第4章 「無双のメンタル」を作る3つのステップ
第5章 もし「身近な人」がデビルだったら...
第6章 もし「お客さま」がデビルだったら...
第7章 「専門家の評価」に惑わされない方法
第8章 「人生のゴール」はこう設定しよう!
第9章 自分の人生は自分のもの
著者経歴
宮崎直子(みやざき なおこ)・・・シリコンバレー在住&勤務歴22年。アラン・コーエン氏のもとでホリスティックライフコーチのトレーニングを受けた認定ライフコーチ。三重県生まれ。津田塾大学英文学科卒業後、イリノイ大学で日本語教授法や言語学を学んで修士号を取得。日本で外資系企業に勤めた後、再び渡米。IT企業でマーケティング職に携わる。ソフトウエア、アパレル会社などを起業。法律事務所勤務、通訳、翻訳者としての経験も持つ。稲盛和夫氏の盛和塾シリコンバレーに8年間塾生として所属し、広報を務める。その後、アラン・コーエン氏から指導を受け、アンソニー・ロビンズ氏のコーチングプログラム開発者からメンタリングを受ける
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