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「伝え方が9割」佐々木 圭一

2023/10/17公開 更新
本のソムリエ
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「伝え方が9割」佐々木 圭一


【私の評価】★★★★☆(84点)


要約と感想レビュー

自分の言いたいことをそのまま伝えない

家内からいつも「言い方が悪いのよ」と言われている本のソムリエが、思わず手にした一冊です。家内に言わせると、私の言っていることは正しいのだけれど、言い方が悪いので相手に誤解されるというのです。


「もっと、相手がその言葉を聞いてどう思うのか考えて、言葉を選びなさい!」と言われていましたが、この本に同じことが書いてあって、ドッキリ。自分の言いたいことを、そのまま伝えても、いかにそれが正しくても、相手が受け取るかどうかは50%、相手次第のギャンブルだというのです。


・ステップ1自分の頭の中をそのままコトバにしない(p56)


相手のメリットと一致するお願いをつくる

確かに家内の言動を観察すると、何事も計画的で慎重です。例えば、10万円以上の物を買うときは、いきなり「買う」と宣言する前に、「それがあると便利だよな~」などと観測気球を上げるのです。私が同意すれば買うことを提案し、私が否定的だと一時撤退して、作戦を別に考えるようなのです。


この本でも「デートしよう」と単純に相手に伝えるよりも、相手が同意したい環境をつくることが重要としています。仮に相手が食べることが好きならば、「驚くほど旨いパスタの店」があることを伝えて、興味があるようであれば、一緒に食べに行こうと伝えればいいのです。


・ステップ2相手の頭の中を想像する・・ステップ3相手のメリットと一致するお願いをつくる(p58)


人を動かす工夫

著者はコピーライターなので、後半は人をひきつける強いコトバの作り方が説明されていました。結局、人を動かすためには、作戦を練らないと、失敗する可能性が高くなるということなのでしょう。あまりに慎重になるのも問題ですが、適切な言い方で、相手が気持ちよくOKしてもらうために、事前にどう伝えるか作戦を立てることは重要なのです。


私は誰が言ったかではなく、また、どう言ったかではなく、何を言ったかで判断される社会になってほしいと思っていますが、現実には「急がば回れ」が正解ということも多いのです。佐々木さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・「いつもありがとう、山田さん。この領収書、おとせますか?」(p23)


・「鹿児島農協のかぼちゃ」ではなく「福留数幸さんのかぼちゃ」(p43)


・A案とB案がありますが、どちらがよろしいですか?(p74)


・勉強しなさい→いっしょに勉強しよう(p82)


▼引用は、この本からです
「伝え方が9割」佐々木 圭一
佐々木 圭一、ダイヤモンド社


【私の評価】★★★★☆(84点)


目次

第1章 伝え方にも技術があった!
第2章 「ノー」を「イエス」に変える技術
第3章 「強いコトバ」をつくる技術



著者経歴

佐々木圭一(ささき けいいち)・・・コピーライター/作詞家/上智大学非常勤講師。上智大学大学院を卒業後、博報堂を経て、株式会社ウゴカス設立。もともと伝えることが得意でなかった。あるとき、伝え方には技術があることを発見。本書はその体験と、発見した技術を赤裸裸に綴ったもの。広告以外には、郷ひろみ・Chemistryの作詞家として、アルバム・オリコン1位を2度獲得。日本動物愛護協会最年少理事。雑誌「動物たち」のカバーデザイン。Warner Music Japanのレーベルロゴデザイン。


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