「対面&非対面、どんな難題もスッキリ解決 一生使える「クレーム対応」の教科書」山本幸美
2023/08/24公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(83点)
要約と感想レビュー
クレームはお客さまの「助けてほしい」
成功しているクレーム担当者の特徴を教えてくれる一冊です。成功しているクレーム担当者はお客さまの怒りをしずめるだけでなく、逆に会社のファンにしてしまいます。では、そのコツはどこにあるのでしょうか。
まず、お客さまのクレームをお聞きして、本音を把握することに集中します。クレームというのは、お客さまの「助けてほしい」というSOSのサインなのです。お客さまのクレームの多くは「聴いてもらってスッキリした」で終わるものも多いものです。まず、しっかりお客さまの声を聞いて、その裏にある本音を引き出すことが大事です。お客さまのクレームの本音・本質から、会社のサービスの改善すべき点が明らかになり、顧客満足度を上げるきっかけとなることも少なくないのです。
・クレーム対応こそが、お客さまの課題の本質を見抜ける仕事です(p37)
お客さまから教わることが多い
最近のクレームは入口がSNSやメールも加わり、多様化しています。電話やメールの対応で、その会社のレベルをお客さまが評価して、どこかで口コミしたり、ネットで投稿している可能性もあるのです。メールは電子的に記録されますし、電話も容易に録音できるので、メールや電話は公的なものとして慎重な対応が必要です。
したがって、電話、メールでの対応については「トークスプリプト(顧客との会話の流れを決めた台本)」を作成し、社内でロールプレイングすることで、対応の品質を上げることを著者は提案しています。会社の誰が電話に出ても、お客さまに合わせて、何ができるか最善の方法を見つけ出そうという姿勢が見えるようにしましょう。会社が成功するかしないかは、クレーム対応で決まるのです。
・お客さまを誤解しているかもしれません。本音を引き出しそこねているかもしれません。お客さまから教わることが多い仕事(p114)
会話の要約+お詫び
お客さまから、「今月で解約したい」と言われることもあるでしょう。直接謝りに来いと言われることもあるでしょう。責任者を出せと言われることもあるでしょう。そうしたときに冷静に、「お客さまの言葉の繰り返し+お詫び」や「会話の要約+お詫び」でお客さまの声を確認したり、「どのようなお困りの点がございましたでしょうか?」と聞き出したりできるようになりたいものです。
クレーム対応としてよくまとまっている内容だと思いました。具体的な「トークスプリプト」を見てみたいものだと思いました。山本さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・クレームを・・「お客さまのご要望」「お声」と言い換える(p38)
・お客さまの怒りが激しいとき・・場所を変更する・・担当者を変更する・・時間を変更する(p84)
・直接、謝りに行ったほうがいい場合もある・・面と向かうと、人はなかなか怒れないものです(p85)
【私の評価】★★★★☆(83点)
目次
第1章 どんな難題も解決できる!クレーム対応の基本&大原則
第2章 もう間違えない!クレーム対応を成功に導く「初期対応」のツボ
第3章 どんな逆境も切り抜けられる!「中盤対応」の必須スキル
第4章 スムーズに主導権を握れる!「終盤対応」のテクニック
第5章 お客さまの気持ちが自然と和らぐ!「電話対応」のルール
第6章 今後、ますます増えてくる!「非対面&オンライン」でのクレーム対応
第7章 これで安心!"状況&タイプ別"ピンチに陥ったときの対処法
著者経歴
山本幸美(やまもと みゆき)・・・株式会社プラウド代表取締役社長。広島市生まれ。大学卒業後、株式会社リクルート、株式会社インテリジェンスなどで営業として勤務。2004年株式会社プラウド設立、代表取締役社長就任。現在、営業力・マネジメント力強化育成事業、話し方教室を主宰するコミュニケーション力強化事業をはじめ、女性活躍推進事業、ワークライフバランス事業などを研修や講演、コンサルティング
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