「リーダーが6か月で人財育成の達人となる101のセオリー」角田 識之
2023/05/26公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(87点)
要約と感想レビュー
やればできる!
この本は何なんだろう?と読み始めたら、著者の会員制の人材育成勉強会で教えている内容でした。著者は、「聞いた言葉で心が作られ、語った言葉で未来が創られる!」というくらいですからマインド系であることがわかります。
人材育成勉強会では、自分で目標を決定します。自分で自分の未来を決めるということです。これが1カ月目の「決意する」です。そして、2か月目は、「やればできる!」という真理を教えるため、1年間トイレ掃除を続けたパートの女性や、3年間続けた専務の例が出てきます。トイレ掃除でも何でもいいのですが、やり続けることで、「やればできる!」ということを身をもって理解できるのでしょう。
・トイレ掃除・・3年間・・人はできないのではなく、単にやっていないだけ、やればできるという真理(p90)
出し切ることが大切
3カ月目は、人生観、人間観を持つことをテーマにしています。4か月目は習慣です。ちなみに著者は、平日メルマガ発行。亡き母へ感謝のハガキを毎日書く。読書は章毎に一言集約してアウトプットすることを習慣化しているようです。
5か月目は、半径5メートル以内から変えていきます。つまり行動です。行動においては出し切ることが大切です。出し惜しみしないで全部出すから、人は成長するのです。6か月目は「未来を変える!」ということで自己開示シートを書いて自分を理解し、自分の思いを文章にしていきます。自分がわかれば、うまくいくパターン、悪くなるパターンが見えてくるからです。この本にあるように目標を設定し、毎日の行動を変えていけば、何かが変わっていくのでしょう。
・成功における共通点→このパターンを活かそう!・・失敗における共通点→この「予兆」が出たら要注意!(p166)
人物を丸かじり
驚くのは、著者の「人物を丸かじり」でしょう。著者は20代のとき、60分講和ができるくらい坂本龍馬を研究しました。30代には松下幸之助研究会を主宰して、四半期毎に研究会を開催していました。そして、後藤新平を知ってからは、後藤の岩手の生家に行ったり、名古屋の医学校長時代の跡を訪ねたり、台湾各地を回ったり、満鉄総裁時代の大連を訪ねたり、関東大震災の復興事業の跡を訪ねたというのです。徹底していますね。
同じように朝礼でスピーチを続けていれば、いずれ、3分間スピーチの達人になるでしょう。書籍の内容を読書日誌として、アウトプットし続ければ、専門家レベルの知識を持つことができるでしょう。やればできる!のです。
この本を読むだけで著者のセミナーを仮想体験できるのはありがたいと感じました。整理されているようで、整理されていない一冊でしたが、著者の自分物語スピーチは秀逸でした。角田さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・物語コーポレーション・・新卒採用後、18か月から3年で「プレジデント店長」を育成・・仕事を通じて「自分物語」を創る(p45)
・親は子どもを「針小棒大」にほめていますか?上司は部下を「小心棒大」にほめていますか?(p98)
・リーダーは部下の管理をしなくていいのです。一番するべきは自分の言動の管理(p109)
【私の評価】★★★★☆(87点)
目次
1か月目 決意する!
2か月目 覚悟する!
3か月目 根を張る!
4か月目 マイ・ルーティンを始める!
5か月目 世界を変える!
6か月目 未来を変える!
著者経歴
角田 識之(すみだ のりゆき)・・・(株)つばさ人本経営コンサルティング 代表取締役。経営者専門メンター&第二創業実現コンサルタント。「坂の上の雲」の故郷、愛媛県・松山市生まれ。23歳のときに「竜馬がゆく」を読み、「世界の海援隊」を創ることを志す。大手コンサルティング会社で経営コンサルタントの経験を積み、1989年に独立。「第二創業の実現」をコンサルティング指導し、中小企業から4社の上場企業や7社の世界一企業、多くのオンリーワン企業を生み出す。人の幸福を主軸とする「人本主義経済思想」を経営の場で実証推進するアジアの事業家ネットワーク「APRA(エープラ)」を設立。最近は、「人を大切にする会社が日本を幸せにする!」をスローガンとした、働く場で発生した感動のエピソードを発表する「感動物語コンテスト(通称:カンコン)」を推進している。
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