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「幸せな孤独」前野 隆司

2022/04/26公開 更新
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「幸せな孤独」前野 隆司


【私の評価】★★★★☆(84点)


要約と感想レビュー

 幸福学で大学教授になれるんだ!と驚いて手にした一冊です。著者は理工学部でロボットを研究していましたが、ここ10年は幸福を研究しています。幸福学で教授になったのではなく、教授が幸福を研究するようになったのです。幸福については世の中には間違った思い込みが満ち溢れています。お金があれば幸せになれる。みんなと遊べば幸せになれる。結婚すると幸せになれる。大企業で働くと幸せになれる。これらは人それぞれ、確率の問題であり、正しくもあり、間違いでもあるのです。


 幸せは、2種類にわけられます。所得、地位、資産などは「地位財」と呼ばれ、まわりの人と比べることで満足を得られるもの。その満足は長続きしません。反対に健康、自由、愛情、自主性といった「非地位財」は人と比べなくても喜びを得られるものです。つまり、私たちはモノを所有することではなく自分の心のあり方で幸せになることができるし、そうした幸せはいつでもどこでも感じることができ、それは永続性があるのです。


・小さな親切を心がける・・・人がいる場所へ出かける・・あいさつする(p208)


 この本の素晴らしいのは、後半に紹介されている「幸せな孤独」になるためのコツでしょう。幸せになるキーワードは次の4つ。「やってみよう!」「ありがとう!」「なんとかなる!」「ありのままに!」


 また、孤独でも幸せになるためには、小さい「幸運」を喜ぶことがコツとなります。例えば、ご飯を食べることができた、ふかふかの布団、天気が良かった、好きなタレントがテレビに出ているといったことを喜ぶのです。そして、自分に「がんばったね」「すごいね」「ありがとう」などと声をかけながら自分ハグをするのも効果的。


 さらに、毎日「小さな達成」を積み重ねることも、自己重要感を高めてくれます。例えば、エレベータではなく階段を歩く、毎日メルマガを書く、毎朝6時に起床して散歩するだけでもよいのです。


・ソロキャンプは最高の「幸せな孤独」(p182)


 興味深かったのは、著者がカレンダーに「今日幸せだったら〇、そうでなければ×」を書いていったときのエピソードです。著者は〇×をつける前は、仕事がうまくいった、良いアイデアが出たといった仕事の成果に関係することで〇をつけるのではないか、と考えていたそうです。


 ところが実際には、面白い人に会ったとか、誰かと意気投合したという、人間関係に関することだったのです。著者は自分は独りでいるのが好きな性格であると思い込んでいましたが、実は、新しい人との出会いに幸せを感じる自分を発見したというのです。


 「幸せな孤独」を書いた孤独好きな著者が、実は対人関係に幸せを感じる人だったという「落ち」かい!とツッコミたくなりました。それに著者は結婚しているし~。


 「幸せな孤独」になるためのコツが秀逸だったので★4としました。前野 さん、良い本をありがとうございました。



この本で私が共感した名言

・今までの自分の歩みを書き出してみる・・・案外、楽しい思い出もいっぱいあるでしょう?(p7)


・食べる瞑想・・ひと口、ひと口、味わいながら食べればいいのです(p156)


・面倒な作業はゲーム感覚で行う(p166)


・未来年表でわくわくする(p171)


・日本人の8割は心配性の遺伝子を持っている(p56)


・単身世帯数に関しては、1980年の総世帯数に占める割合は19.8%でしたが、2010年は32.4%、2035年には37.2%が独り暮らし(p71)


・孤独感を抱える人が認知症あるいはアルツハイマー病になるリスクは、そうではない人の2.1倍だといわれています(p108)


▼引用は、この本からです
「幸せな孤独」前野 隆司

前野 隆司 、アスコム


【私の評価】★★★★☆(84点)


目次

第1章 「幸せな孤独」とは何か?
第2章 孤独感に陥りやすい日本人
第3章 孤独感が寂しさと不安を生む
第4章 幸せな孤独になるための3つの要素
第5章 幸せな孤独を身につけるためのレッスン
第6章 孤独な人ほど「幸せ」になれる
第7章 他人と「ゆるくつながる」コツ



著者紹介

 前野隆司(まえの たかし)・・・日本における幸福学の第一人者。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授。慶應義塾大学ウェルビーイングリサーチセンター長。山口県出身。1984年東京工業大学卒業、1986年同大学修士課程修了。キヤノン株式会社、カリフォルニア大学バークレー校訪問研究員、ハーバード大学訪問教授等を経て現職。


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