奈良判定とは何だったのか「男 山根 「無冠の帝王」半生記」山根 明
2021/05/22公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★☆☆☆(60点)
要約と感想レビュー
ボクシングの奈良判定で有名になった山根会長の一冊です。奈良判定とは元日本ボクシング連盟会長の山根明氏が、関係者や審判に恫喝するなど圧力を加えることで、山根氏の出身である奈良県の選手に対して有利な判定が下されていたというものです。
奈良判定について山根氏は、この程度で問題あるんですか、というスタンスです。外国ではマフィアが会長をやっていて、もっとひどい国もあるという話が出てきます。それに比べれば、たいしたことないんじゃないのという考え方のようです。なぜ、そうした考え方になるのか、韓国の血のためなのか、個人的な特性なのか、ヤクザに知り合いがいるからなのか、私にはわかりません。
・最後の最後、競い合っていたならば、自分が育ててきた子を勝たせたいと思うのは当然のことだろう。私のその気持ちが強く、結果的に汲み取らせてしまった部分があるのであれば、反省すべき点があるかもしれない。だが、それは本当に責められるようなことなのだろうか(p225)
在日韓国人のつながりで暴力団柳川組初代組長の柳川次郎と、連絡を取り合える仲であったことも書かれてあります。柳川次郎から「山根くんは、アマチュアボクシングで生きるんやで。金が困ることがあれば、俺がなんとかしてやる」そう言われていたというのです。
また、韓国ボクシング連盟会長の金オクテイ氏自身がマフィアだったとも書かれてあります。さらにマチュアボクシングの業界は賭博の対称となっており、国際ボクシング協会(AIBA)の中で役員たちが命と大金をかけた駆け引きが行われているというのです。ギャンブルの対称であるボクシングの興行関係者にも、ヤクザやマフィア関係者が多いという。
もう少し調べてみたいと思います。山根さん,良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・近畿ボクシング協会・・・「我れ、何言っとんじゃ、こらあ!」「あんだと、こらあ!」・・・近畿連盟の"会議"は、まさい『アウトレイジ』で観た、あれだった(p175)
・判定に不服があっても、ていれば、それは覆らない。私はAIBAという組織に入ったことで、ただ選手が強いだけでは世界の舞台で勝てないという現実を目の当たりにした(p208)
・韓国の選手が100%勝っていたのに、判定でパキスタンの選手の勝利となった・・・時の韓国連盟会長の金オクティ氏自身が名のしれたマフィアだったのだ・・・オクテイ氏も私の義兄弟でありAIBAを敵に回したいわけではなかった。そこで私の顔を立てるということで、騒動を収めてくれたのである(p218)
【私の評価】★★☆☆☆(60点)
目次
第1章 告発
第2章 密航
第3章 墜落
第4章 耽溺
第5章 栄華
著者経歴
山根明(やまね あきら)・・・1939年10月12日、大阪府生まれ。日本アマチュアボクシング連盟前会長。同連盟理事、国際ボクシング協会(AIBA)常務理事として活躍した後、2011年に日本ボクシング連盟会長に就任。2018年7月、「日本ボクシングを再興する会」からの告発を受け、8月に会長職を辞任する。
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