「ブレイクセルフ 自分を変える思考法 職場で、人前で自分を出せない人のための」伊藤 羊一
2021/03/04公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(85点)
要約と感想レビュー
Yahoo!アカデミア学長という著者が教える自分を表現する方法です。著者はもともと人見知りで、本を読んでもなかなか動けなかったという。
そのかわり人と話してその人から学ぶことならできるということがわかってきた。だから人と会うときは相手が喜びそうなネタを準備し、自分の知りたいことについて調べ、仮説を持って望むのだという。
・僕の場合は、「会って話して、その人からの学びが少なかったら、自分の負け」という意識がある・・・論点を作れなかった自分が悪かった、と考える。だから、ちゃんと仮説を準備していこう、と思う(p53)
面白いのは、この本で著者は教えるというよりも、自分はこうだったという自己開示をしているのです。
営業に行くのが怖かった。だから事前に準備した。
飲み会に行くのが怖かった。だから参加者別に話のネタを準備した。
ヤフーに転職して怖かった。だから転職後、すぐにヤフーの社員の人の話を聞いて歩いた。
世の中には怖いから動けないという人が多い中で、怖いから準備するのだ、というのが素晴らしい。
・僕にとっては、準備なしで提案営業に行くのと同じくらい、ネタも用意せずに飲み会に行くのは怖いことだったのだ(p96)
人見知りで心配性だからやらないのではなく、人見知りで心配性だから完璧に準備してきたという著者の経験に説得力がありました。孫正義が普通の人からも学んでいるのを見て「謙虚」を学び、自分も講義するだけではなく生徒からも学ぶという姿勢も素晴らしい。本を読まずとも人から学ぶことでこれだけできるという点で面白いと思いました。伊藤さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・あなたが自分の中にあるものを表に出せば、それは世界にひとつしかない、世界をよりよく変えていくための貴重な種になるのだ。だから、表現しよう。アウトプットしよう(p7)
・何かをアウトプットするには、その前にインプットが必要だ・・・かつて僕は、本を読んで学ぶということが苦手だった・・・本よりも人から聞いて学ぶこと、これがインプットとして重要だった(p22)
・人に教える場面であっても、そこで行われるのは対話だ。ということは、自分が教わる場でもある(p57)
・孫さんは、世間的に見ればぜんぜん「すごくない」参加者たちのプレゼンを必死に聞いて、メモをとって、質問する。これが「謙虚」ということなのだなと(p31)
・トップセールスの人たちがやっているのは、ようするに新規開拓ではなく既存のお客さんを徹底的にサポートすること・・・お客様の感謝と信頼を勝ち取ることができ、別のお客様を紹介してくれるというわけだ(p70)
・「自分のプレゼンと聞いて、相手が理解し、動いてもらえなかったら、それは自分の責任だ」(p159)
【私の評価】★★★★☆(85点)
目次
第1章:羞恥心をブレイクせよ(Give & Listen)
第2章:恐怖心をブレイクせよ(Seed & Water)
第3章:続けることでブレイク(Connecting the Dots)
第4章:心の声に従ってブレイクせよ(Follow Your Heart)
第5章:自分をブレイクせよ(DIVE)
著者経歴
伊藤 羊一(いとう よういち)・・・ヤフー株式会社 コーポレートエバンジェリスト Yahoo!アカデミア学長。株式会社ウェイウェイ代表取締役。東京大学経済学部卒業後、1990年に日本興業銀行入行。2003年プラス株式会社に転じ、ロジスティクス再編、事業再編などを担当した後、2011年より執行役員マーケティング本部長、グロービス・オリジナル・MBAプログラム(GDBA)修了。ソフトバンクアカデミア(孫正義氏の後継者を育てる学校)に所属。2012年よりヴァイスプレジデント。2015年4月にヤフー株式会社に転じ、次世代リーダー育成を行う。グロービス経営大学院客員教授。2021年4月より武蔵野大学アントレプレナーシップ学部学部長に就任予定。
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