「職場の「やりづらい人」を動かす技術」秋山 進
2020/08/03|

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【私の評価】★★★★☆(84点)
内容と感想
■著者はリクルートに入社し
事業を企画する職場にいましたが、
先輩とは全く話が噛み合わなかった
という。
なぜなら、先輩は現場でどうするか
(ミクロ)を重視し、
著者は世界での成功事例は何かといった
(マクロ)を重視していたからです。
また、先輩は自分の経験を重視し、
著者は事実やデータを重視する。
これでは噛み合わないのです。
著者がそうした職場で踏ん張れたのは、
リクルートが全社員を対象に性格検査を
受けさせ、開示していたからだという。
「先輩はS(現実重視タイプ)か。
現実できなのはしゃーねーな」
と納得できたのです。
・私自身はもともと・・・マクロ×事実理論×WHATの「正しさを求めるコンサルタント」タイプだ。ところが、1980年代後半当時のリクルート社の現場は、圧倒的にミクロ×直感重視×HOWの「創意工夫の技能者」的なコミュニケーションが主流。つまり、私とはすべての点で根本的に真逆、早い話が「合わない」人だらけだったのである(p256)
■この本では、人の性格を
3つの点で分類し、
2×2×2=8通りに分類しています。
具体的には
【視点】(ミクロ、マクロ)×
【思考】(直感意味、事実論理)×
【行動】(WHAT、HOW)=8通り。
例えば、当時のリクルートでは
ミクロ×直感意味×HOW=
"創意工夫の技能者"が
多かったのだという。
本来は人のタイプは特徴であって
良い悪いはないのですが、
実際の職場では、タイプが違うと
理解しえない、話が噛み合わない
ということになるのでしょう。
・ミクロを語りたい人とマクロを語りたい人は、いつもはっきり分かれている・・・マクロはミクロの人を「視野が狭い」とバカにし、ミクロはマクロの人を「机上の空論論者」とあざ笑って互いに相手にしない・・・そんなことをしているから、事業が衰退してしまう(p262)
■組織としてメンバーの性格を把握して
それを活かそうという意識を持つことは
大事だと思いました。
なぜなら、ほとんどの職場では
何もわからずに感情的な対立が
起こることがあるからです。
8種類でなくとも4種類くらいに
わけるだけでも、相互理解という
点では大きく進歩すると思います。
秋山さん、
良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・ビジネスパーソンのタイプを定義・・・異なるタイプの人どうしがいかに感情的イザコザを防げぎ、生産性高く協働できるか・・(p5)
・技能者から評論家を見ると、実現性の薄いことにうつつを抜かすほら吹きであり、役に立たない存在である。一方、評論家から技能者を見ると、どうでもよい小さなことに間違った方法でアプローチする厄介者である(p94)
・実務家から見た評論家はいい加減な人に見えるし、評論家から見た実務家は現場業務しかできない人となる。相性診断は△(p117)
・おっしゃるとおり、『我々がどうあるべきか』を決めることこそがもっとも重要な課題ですね。では、目先のこの問題を具体的にさっさと解決してしまった後に、本来の議論をしっかりやりませんか」・・・WHATからHOWへの切り替え・・相手のクセを把握したうえで、上記のような言葉を丁寧に投げかけてみると、相手は意外にも喜んで対応してくれるのだ(p158)
・C氏は・・・「頼りになる実務家」タイプだ・・・D氏は、・・・「時代を感じる評論家」である・・・C氏の実行力にD氏のコンセプト発想力が合わさると相乗効果を発揮・・・一時的にうまくいっても、組織の成長とともに、往々にして関係性が変わり仲違いで終わる・・・実際にはトップの成長にサブのほうが付いていけなくなることが原因で崩壊することも多い(p235)
▼引用は、この本からです
秋山 進、KADOKAWA
【私の評価】★★★★☆(84点)
目次
第1章 職場の「やりづらい人」の正体
第2章 タイプ診断テスト―あなたのタイプはどれ?
第3章 「やりづらい人」を動かす技術
第4章 それぞれのタイプが輝けるフィールドはここだ!
終章 AIにも負けない人間の強みとは
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