「ディープテック」丸 幸弘, 尾原和啓
2019/12/01公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(70点)
要約と感想レビュー
ディープテックとはハイテクではなく、従来技術の組み合わせで革命をおこせる技術のことです。例えばiphoneは、従来技術の組み合わせで作ることができたのですが、作ったのはアップルでした。日本企業でも、スマートフォンを作る技術はあったのです。シャープはザウルスというモバイル端末を作っていましたが、電話まで組み合わせることはしなかったのです。
現在は、ネット技術とスマホを誰でも持っていることを前提とした、隙間ビジネスが拡大しています。例えば、誰でもタクシーサービスを提供できるUberにしても、民泊仲介サービスの「Airbnb(エアビーアンドビー)」にしても、今まで使われていなかった資産を現金化する環境が作られているのです。
また、月額定額制のサブスクリプション型ビジネスも拡大しています。イギリスではリバーシプルという企業が車両の利用だけでなく、ガソリン代、メンテナンス代、メンテナンス中の代車代も含まれているカーレンタルサービスを提供しているという。
こうした埋もれた、枯れた技術を組み合わせることで、世界を変えるような技術があるのではないか。それがディープテックなのです。そうした組み合わせを探そう!という一冊でした。10個トライして1つ当たれば大儲けできるというビジネスモデルです。丸さん、尾原さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・次世代ガスボンベ「キュピタン」・・29センチメートル×29センチメートル・・同量の産業ガスをコンパクトに貯蔵する(p26)
・ディープテックには課題もある。短期間での投資の回収が難しい点だ(p33)
・電気が通らず、ガスランタンのコストの問題・・フィリピンのSALt社長・・小さじ2杯分の塩とコップ1杯の水で灯りをともす「塩ランプ」を開発して普及を目指している。塩水と銅と亜鉛の化学反応によって電気を発生させるのだ(p37)
【私の評価】★★★☆☆(70点)
目次
第1章 ディープテックとは何か?
第2章 ディープテックの系譜を知ろう
第3章 海外で沸き起こるディープテック旋風
第4章 日本の潜在力はディープテックで開花する
著者経歴
丸幸弘(まる ゆきひろ)・・・2002年、東京大学大学院在学中に理工系大学生・大学院生のみでリバネスを設立。日本初「最先端科学の出前実験教室」をビジネス化した。大学や地域に眠る知識を組み合わせて新たな知識を生み出す「知識製造業」を営む
尾原和啓(おばら かずひろ)・・・フューチャリスト。京都大学大学院で人工知能を研究。マッキンゼー・アンド・カンパニーやNTTドコモ、グーグル、リクルート、楽天など数多くの企業で新規事業立ち上げを担う。現在はシンガポール、インドネシアのバリ島が拠点
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