【書評】「バカ上司の取扱説明書」古川 裕倫
2018/10/05公開 更新

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【私の評価】★★★☆☆(78点)
要約と感想レビュー
バカ上司はどこにでもいる
三井物産、ホリプロで働いてきた著者が教える「バカ上司への対策」です。バカ上司への対策は、会社を辞めることではありません。バカ上司はどこにでもいるので、転職先にもバカ上司がいる可能性が高いのです。
ではどうすればいいかといえば、上司を変えるのではなく自分が目的達成のために動くということです。
ひどい上司は、いつの時代にもどこにでもいます・・・上司との関係で会社を辞めるなんてアホらしい・・・他社に行ってもひどい上司がいる可能性は高いからです・・・自分が実力をつけ、攻撃されないような部下になること・・(p190)
上司に合わせて行動
例えば、ブレる上司ならメモを作り、メモで議論する。キレやすい上司なら、傾聴している姿勢を見せながら、意見を言うときもやんわり言う。仕事に無関心な上司なら、こちらから相談に行く。マウントを取る上司なら、へこへこと「ごもっとも!」と言ってあげる。
自分の手柄にならないと動かない上司なら、自分のアイデアを「こういう意見を言う人がいます。このような説があるようですが、本部長のご意見はいかがでしょう」と紹介し、賛同を得られたら、「なるほど、ごもっともです。本部長のご意見がよいかと私も思います」と感心して、上司の自説として実行すればいいのです。
上司の特徴を把握し、それに合わせて仕事がうまくいくようにすればいいのです。
「角を立てずに風をおこす」・・・にこやかに爽やかな物言いをし、他社事例などを持ち出して根拠を明確にするなどの作戦をとります(p81)
上司の立場を考える
バカ上司という切り口で、仕事で注意すべきことを考える一冊でした。20代、30代の部下としての立場の人に良い本だと思いました。
また、上司の立場を考え、対策を考えることは、自分が上司となったときの準備ともなるのでしょう。古川さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・小林一三に学ぶ。「賢そうなバカ」にだけはなるな・・・本当の名論というのは、実行に移して、それが成果や実利を生むものでなければならない(p115)
・信頼される基本は、時間厳守です・・・日本電産の永守重信社長は、会社再生の第一歩は、全社員が定時の15分前に出社し、業務スタート時からエンジン全開で取り組める体制にすることだと語っています(p154)
・「言行一致」・・・「知行合一」・・時間がかかる信頼獲得において時間短縮をしてくれる、強い味方となる(p160)
・自分が出した指示は決して忘れてはいけません・・自分のノートに誰に何の指示を出したか書いておくことです(p40)
▼引用は下記の書籍からです。
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【私の評価】★★★☆☆(78点)
目次
第1章 ひどい上司はどこにでもいる
―まずは敵を知る。ひどい上司には大きく3つのタイプが存在する
第2章 ひどい上司の問題点と対策
―とにかく今の困った現状の打破が先決!
第3章 逃げてばかり、対処してばかりでも進歩はない。
―大事なのは、どこに行っても困らない力をつけておくこと
―得をするための部下の心得
第4章 攻撃されないように信頼を築く
―攻撃されない部下になる究極の答えは、「信頼される人」になること
第5章 どうしても戦わないといけない時は、どうするか?
―丸腰で戦うのはアホ。入念な準備をするのが賢い
第6章 会社人人生を楽しむ方法
―そもそも仕事とは、上司のためではなく、自分のためにするものである
著者経歴
古川 裕倫(ふるかわ ひろのり)・・・1954年生まれ。三井物産に入社。10年の海外勤務を経験。2000年に株式会社ホリプロの取締役としてヘッドハントされる。2007年に株式会社リンクステーション代表取締役副社長。
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