「サクッと読めてアウトプット力を高める 集中読書術」宇都出 雅巳
2017/12/12公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(75点)
要約と感想レビュー
ビジネス書や参考書からノウハウを読み取るための読書術です。著者がフォトリーディングから学んだのは、本は飛ばし読みしていいし、どこから読んでもいいということです。ネットでニュースを読むように自分に必要なところだけ読めばいいのです。
特に自分が知らない分野、得意でない分野の本を読む場合には、わからないところが多いのですから、わからないところは飛ばし、ざっくり読むことです。「わからない」ところは、これまではブレーキを踏んで時間がかかっていたところを、逆に飛ばし読みをすることで最後まで早く到着させるのです。
読み手の持っている知識・経験などの記憶(ストック)が少ないなかで、いくらがんばって頭の中に入れようとしても入らないのです。ゆっくり詳しく読むより、早く何度も読んだほうが、最終的には頭に入るのです。
・1冊の本でも範囲を区切って、その範囲をくり返すといいでしょう(p171)
フォトリーディング講座で学んだのは、「本は最初から順番に読まなくていい」「本はわからなくても飛ばして読んでいい」ということです。また、松岡正剛さんから学んだのは、いつでも本を読むということ。著者は、厚い本をバラバラにして薄い小冊子のように持ち歩き、いつでも読めるようにしているらしい。
さらに自分の気付きを本に書き込むようにすれば、記憶が定着しやすくなります。本に書き込むだけで集中した読書ができるのです。内容を箇条書きや図解にするのも良いのでしょう。
・松岡正剛・・「疲れていないときも本を読む、疲れているときも本を読む」・・要はいつでも読むということです(p98)
小説を読むには適応しにくい読み方だと思いました。ノウハウ本ならば、どんどん飛ばし読みをして、3,4回も読めば、頭に入るはずです。特に資格試験の勉強なら、ぶ厚い問題集やテキストを解体して薄くして、何度も繰り返し問題を解くとよいのでしょう。宇都出さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・読み手の自分のほうが主人公として好きに読んでいいんだという、いわば読み手の自由の解放(p84)
・できる人は、『要するに』と短く、ひと言で話をまとめられる人(p218)
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【私の評価】★★★☆☆(75点)
目次
序章 スマホ時代に「本」を読むべき理由と読み方
第1章 ウィルパワーとワーキングメモリを使いこなす集中読書術
第2章 いつでもどこでも読み始められる読書のコツ
第3章 止まらずに読み終える人の本との向き合い方
第4章 「潜在記憶」と「本の難易度」を操り、集中力をキープする
第5章 実践! 集中読書術 6つのステップと5つのコツ
第6章 頭の回転を速め、アウトプット力を高めるために
著者経歴
宇都出 雅巳(うつで まさみ)・・・トレスペクト教育研究所代表。1967年生まれ。東京大学経済学部卒。出版社、コンサルティング会社勤務後、ニューヨーク大学に留学しMBAを取得。その後、外資系銀行を経て、2002年に独立。企業や個人向けに研修や講座、セミナーなどを提供するトレスペクト経営教育研究所(現・トレスペクト教育研究所)を設立する。30年にわたり、速読を自らの読者および試験勉強で実践研究し、脳科学や心理学、認知科学の知見も積極的に取り入れた独自の読書法・勉強法を確立。受験生・ビジネスマン向けの講座・個別指導を行うほか、記憶の持つ力を活用したコミュニケーション、マネジメント、コーチングなどさまざまな分野の企業研修や予備校講師の指導も行っている。
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