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「こんな朝日新聞に誰がした」長谷川熙・永栄潔

2017/09/06公開 更新
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こんな朝日新聞に誰がした? (WAC BUNKO 241)


【私の評価】★★★★☆(81点)


要約と感想レビュー

 朝日新聞の変わり者OBの対談です。変わり者という意味は、朝日新聞出身なのに共産主義者ではないということ。長谷川さんは「AERA」創刊時のメンバーで、当時「AERA」が好きだった私は、「この人が作っていたのか・・」と感慨深いものがありました。


・ひところ朝日社内はソ連派と中国派がそれぞれの国家を代表し、激しく対立していました・・どうしてそこまで、マルクス主義勢力が朝日、ひいては日本に蔓延してしまったのでしょうか(永栄)(p39)


 びっくりするのは、朝日新聞社内では、左翼系の記事を書く人が出世するということです。特に慰安婦報道を主導した大阪本社ではその傾向が強かったらしい。左翼やそれに迎合する人たちがそれに沿った記事を書いて、出世していったのです。


・大阪本社には左翼ポーズで能力以上に出世して行った者たちがいた。有名大学の卒業生で学業の優秀さを売り物にはするが、記者としては決して有能ではないのに、朝日らしい記者だとして評価されていた(OB)(p28)


 そして、書く記事は、ウソでもかまわない。ウソも、ばれなければ「書き得」だからです。偽造記事の事例が、ポンポンといくつも示されるのにはびっくりしました。


・日朝間で何か問題があると、朝鮮学校に通う女性との制服チマチョゴリがナイフで切られる事件が続いていた。或る時、知人が吹っ切れたように話し始めた。「あんなことはもうやめないといけませんよ。自分の娘を使っての自作自演なんです。娘の親は総連で私の隣にいた男です。北で何かがあると、その男の娘らの服が切られる。朝日にしか載らないが、書いている記者も私は知っている(永栄)(p179)


 朝日新聞記者OBとしては、守秘義務違反ではないでしょうか。当然ながら朝日新聞社が自主的に記事の検証をすべきだ、と提案しています。長谷川さん、永栄さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・マルクス主義がいまも力を持つのは日本史学と教育学の世界、それに憲法などの法学、政治学と社会学の一部だそうです。さすが、要所は押さえている(笑)(永栄)(p52)


・このところの朝日は、とにかく安倍首相を総理の座から引きずり下ろしたい、その一心なのでしょう・・いま、日本共産党が着々と反自民の人民戦線を構築しようとしていますが、その背後にはメディアの人間の顔がちらついています(長谷川)(p38)


・民主党の議員が何の必然性もなく、放送法の解釈をめぐって高市総務相に質問する。法律どおりに応えただけなのに、すかさず岸井さんらが記者会見して高市総務相発言に非を鳴らす。憲法やマスコミの学者も緊急の記者会見を行う。そこへ国連特別報告者というケイ氏が謀ったように飛来すると、同時期に国境なき記者団なる団体が、日本の報道自由度が急降下して世界で72位だと発表する。それやこれやを朝日新聞が50回近く報道する・・どこか仕組まれた感じのする、できすぎの"流れ"でした(永栄)(p151)



・中国や北朝鮮が、朝日の紙面に煌めかんばかりに紹介されていたのもそんな昔のことではない。ポル・ポトのカンボジアも、朝日に紙面では輝いていた。実態が報道されないから、真面目で勉強家の心優しい人たちがそうした国々に吸い寄せられていく(永栄)(p53)


・OBとなってからではあるが松井やより氏が実施した「日本軍性奴隷制度を裁く2000年女性国際戦犯法廷」とその報道内容の検証もやらないといけない・・あの「法廷」に絡んだ北朝鮮とのつながりや資金の出どころも含めて、根本的な検証を朝日新聞社はすべきです(長谷川)(p114)


・「海外の大会で、『君が代』が始まると、席を立つ観客が多い」という、Y編集委員の署名記事が載った・・川村(二郎)さんは「あれって、本当かよ」とY編集委員に聞いた・・すると、こういう答えが返ってきた。『ウソですよ。だけど、今の社内の空気を考えたら、ああいうふうに書いておく方がいいんですよ』・・編集委員は、朝日の顔である。「ショックだった」と川村さんは記す
 (永栄)(p177)


・私は「それにしてもよく数えたな」・・会見で何を訊かれても、宮沢氏は「ノーコメント」で通し、その数13回に及んだと記事にあった・・「ウソに決まってんじゃないですか。死刑台の段数ですよ」・・(永栄)(p178)


・「南京大虐殺」「百人斬り」について、『中国の旅』を書いた朝日の本多勝一元記者は、批判を受けると「あれは中国人から聞いた話をそのまま書いただけだ」とぬけぬけと言って憚らなかった。しかし新聞記者であれば、聞いた話を検証して記事にするかとうかを判断するのが当然でしょう(永栄)(p194)


・百人斬り競争を報じた当のの毎日新聞(当時は東京日日新聞)が自社の『昭和史全記録』で、<記事の百人斬りは事実無根>と書いている・・(永栄)(p64)


・1965年でしたか、アメリカ議会で朝日や毎日のベトナム報道が偏っていると問題になったことがありました。米上院の外交委員会で、フルブライト委員長と次官ら国務省幹部がやり合うのですが、国務省は「朝毎両紙」には共産主義者がたくさんいる。朝日には二百人いる」などと言い放ち、国内でも大騒ぎになった(p33)


・一般の女性を官憲が強制連行して軍の慰安婦にしていたとして朝日は大々的に糾弾していたのに、その根拠が虚偽だったと分かると、今度は慰安婦が存在したそのこと自体が問題なのだと急に話をすり替えた。朝日のこの欺瞞性、卑怯さを、第三者委員会も見逃していなかった(長谷川)(p59)


・三井など財界というか財閥の本流は戦争を嫌ったのですよ。むしろ社会主義者やマルクス主義者のほうがあの戦争を推進する原動力だった。そこら辺の分析はこれまでほとんどなされていない(長谷川)(p112)


・1971年に何カ月にもわたって朝日新聞に掲載された本多(勝一)氏の連載「中国の旅」がいかなる背景で誕生したのか、誰が本多氏を筆者に指名したのか、あるいは彼が自分で言い出して始めた連載だったのか、そうした経緯を含めて、あそこに書かれてあることの真偽について、朝日新聞社が自ら徹底的に・・自分の力で検証しなければいけない(長谷川)(p113)


・特に、出版局は多くがマルクス主義者だったんじゃないかと思います・・マルクス主義に占領されていた頃の出版局にいた人から話を聞くと、一時期は「きちんと仕事をすること自体が資本主義に利する」と言って、サボることが一つの風潮にすらなっていたと言います(長谷川)(p36)


・北朝鮮・・という国がつぶれ、全く異なる国家が成立したら、朝日との関係でかなりのことが明るみに出る可能性があります・・朝日新聞社はその場合、甚だしい打撃を受けるでしょうね(長谷川)(p120)


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【私の評価】★★★★☆(81点)



目次

第1章 朝日新聞は「マルクス主義結社」だ
第2章 朝日新聞は「歴史」に学ばない
第3章 朝日新聞は「虚報」「誤報」を繰り返す
第4章 朝日新聞は「GHQチルドレン」だ
第5章 朝日新聞は「不偏不党」を捨てよ
第6章 朝日新聞は「現代史の検閲者」だ 長谷川熙
第7章 朝日新聞は「ブンヤ」より「ジャーナリスト」がお好き? 永栄潔
第8章 朝日新聞の「大義」とは何か? 長谷川熙
第9章 朝日新聞は「戦後民主主義の優等生」か? 永栄潔
おわりに 故意の捏造記事が氾濫する朝日 長谷川熙


著者紹介

 長谷川熙 (はせがわ ひろし)・・・1933年東京生まれ。慶應義塾大学文学部哲学専攻卒。1961年に朝日新聞社入社。静岡、新潟の両支局を経て、1988年初めまで経済部で取材、執筆し、次いで、創刊の週刊誌「AERA」に異動。1993年に定年退社したが、その後もフリーの社外筆者などとして「AERA」で取材、執筆を2014年8月まで続ける。2014年8月5日の居直り的な慰安婦報道釈明記事を見て、朝日との訣別を決意。


 永栄潔(ながえ きよし)・・・1947年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。1971年に朝日新聞社入社。富山、大津の両支局を経て、大阪・東京各経済部に所属。そのほか、「週刊朝日」「月刊Asahi」「論座」の副編集長、「AERA」スタッフライター、「大学ランキング」「週刊20世紀」の編集長などを歴任。


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