「ユダヤ人の教養:グローバリズム教育の三千年」大澤 武男

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ユダヤ人の教養:グローバリズム教育の三千年 (ちくま新書)

【私の評価】★★☆☆☆(67点)


■ユダヤ人の歴史について
 まとめた一冊です。


 流浪の民であるユダヤ人は、
 ヨーロッパで迫害されていました。


 非武装のユダヤ人はナチスに
 何百万人と殺されたのです。


■現在のユダヤ国家であるイスラエルは、
 強固な軍事力により独立を維持しています。


 非武装だと殺される可能性がある
 という反省から来ているのでしょう。


 日本人もイスラエルに学ぶ必要が
 あるのかもしれません。


 大澤さん
 良い本をありがとうございました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・神のことば、律法を子らに教え込み、
 伝えるということは、すべてのユダヤ人の義務であり、
 それゆえ「学ぶ」ということは、古代から
 ユダヤの民の日々の生活の一部となっていた(p19)


・「よい、優秀な生徒とは、すぐれた質問や疑問を持ち出し、
 教師を利口にする子供である」とフリーマンが
 述べているように、ユダヤ的教育の核心には、
 ミシュナーやタルムードを学ぶ時の批判的、
 反論の精神が前提とされており、「自ら考える力」を
 養成することがしっかりと目標に掲げられている(p39)


・流浪の民であるユダヤ人が、財産を金でもっていたと、
 またキリスト教の教会が禁止した利息を伴う貸金を禁じる掟が、
 ユダヤ教徒である彼らに適用されなかったという事実から、
 格好の職業としての金貸し業が生まれていったのである(p48)


・少数派の異教徒、放浪の民、非武装集団として
 弱い立場にあったユダヤ人は、常に保護者を必要としていた。
 そこでドイツ皇帝はユダヤ人を保護する代わりに、
 彼らに数々の税を課し、しばしば
 搾取の対象にしたのである(p54)


・シナゴーグの破壊や放火、ユダヤ人の財産や住居の没収、
 ユダヤ教の聖典の没収、破壊、焼却、収容所への強制移住、
 強制労働の強要などはすべてマルティン・ルターが
 勧告したものだったのである(p72)


・資金調達のため王侯貴族が売りに出した
 貴金属品や美術品を買い取り、
 戦費の調達に寄与するということもしたが、
 しかし、これによりユダヤ人は大もうけすることにもなり、
 財宝の所有者にもなっていった。
 また兵隊たちの略奪品の買い取りさえ、
 時としてやってのけたのである。
 こうした彼らのざるがしこさは、
 後々ナチス時代にいたるまで、
 「戦争のどさくさを利用して漁夫の利を
 むさぼるけしからんユダヤ人」
 と糾弾される一因となってゆく(p82)


・ドイツに生まれたユダヤ人パウル・ユーリウス・ロイター
 (1816-99)が通信社(現トムソン・ロイター)を設立したように、
 情報を売りにするユダヤ人の能力と才知は、
 すでにバロック王朝時代より定評があった。
 ドイツを代表する世界的日刊紙「フランクフrター・アルゲマイネ」
 の創刊者L・ゾンネマンもユダヤ人であった・・(p92)


・ウィーン会議は、ユダヤ人の既得権としての
 市民権の保障を放棄してしまう・・
 ユダヤ人に対する結婚の制限や商取引の規制などは
 19世紀の中頃まで残されていた(p108)


・1781年から翌年にかけ、ハプスブルク王家の
 神聖ローマ皇帝、ヨーゼフ二世(在位1765-90)
 は、ユダヤ人(カトリック以外の住民にも)に
 寛容令を出し、ユダヤ人子弟が公立学校や
 職業学校での就学、大学に在学し勉学、研究に
 携わることを許可した(p114)


・イスラエルのユダヤ人家庭の平均子女数は
 2.7名というから、日本やドイツの倍以上である。
 ユダヤ人家庭での三人子はごく普通なのだ(p161)


・自分の意見や主張をはっきりと提示して論争することを
 躊躇する日本人の習慣・・対話や議論、自己主張を
 前提とするユダヤ的教育の伝統は、日本のそれと
 きわめて対照的であることを知るのである(p166)


・安息日を迎えた夕食の歓談は、
 なんと三時間以上にも及んだ。
 実に議論好きな人々であり意見の
 主張、交換はとめどなく続き、
 いつ終わるともなかった(p172)


・パレスチナ・アラブとの抗争に見る
 イスラエルの強硬な断固として譲らない態度には、
 第二次世界大戦中に無抵抗のまま殺害されていった
 600万同胞への思いと強い反省が込められている。
 「やられたら必ずやり返す、
 目には目を、歯には歯を」という鉄則だ。
 攻撃に対しては必ず反撃で応答し、しかも、
 やられた以上に敵を叩くという信念である(p212)


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【私の評価】★★☆☆☆(67点)


■目次

第1章 ユダヤ民族存続のカギは教育であった
第2章 都市の民―知恵と商才
第3章 すさまじい進出、あふれる業績
第4章 ユダヤ的教育、教養の伝統と日本
第5章 生き残ることへの情熱



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