「世界の中の日本 これからを生き抜くエネルギー戦略」金子祥三,前田正史


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【私の評価】★★★☆☆(71点)
■日本では電力の全面自由化が
2016年4月からスタートしました。
さらに、再生可能エネルギーの
固定価格買取制度により
太陽光、風力が大量導入されています。
このままいくと、
日本の電気はどうなるのでしょうか。
■ヨーロッパでは、すでに
その日本の未来を見ることができます。
電気料金が2倍になり、
最新鋭にガスコンバインド火力発電所が
電気市場価格の下落で停止しています。
これは、強制的に値段が高く、
負荷変動の大きい風力、太陽光を
大量導入したからです。
■そうした状況をしっかり
教えてくれる本でした。
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・FITは政策としては劇薬のようなもの・・・
政策ツールは固定価格買取制度・・
「再生エネルギーの最大の利用促進と
国民負担抑制を最適な形で両立」とありますが、
「最適」を計るメジャーはないのです(p19)
・年間平均設備利用率・・
日本では太陽光で約12%、
風力で約22%(p38)
・水素の時代は来るか・・
天然ガスの値段より高くて、
本当に成り立つのでしょうか(p54)
・power to gas・・再生可能エネルギーで
電気が余り、それを水素に変える・・
保有エネルギーが7割になり、
それを天然ガスに変えると
保存エネルギーが56%くらいになる・・
大きなロスが出てきます(p55)
・再生可能エネルギーの存在する電力市場において・・・
石炭火力の最低負荷を、従来の30~40%から
15%まで切り下げる必要があります(p102)
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【私の評価】★★★☆☆(71点)
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■目次
日本のエネルギー戦略を考える視点
戦略的技術革新 これが日本の生きる道
米国既設火力排出源規制案の概要と今後の見通し
欧州における発電事業の現状―電力市場への再生エネルギーの浸透から学ぶ影響と教訓
これからの電力を考える
日本の火力発電技術の世界展開
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