「世界で一番やさしい会議の教科書」榊巻 亮
2016/03/17公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★★(94点)
要約と感想レビュー
ホワイトボードに書いて可視化する
すべての社会人にとって、もっとも頻繁に使う技術が会議の技術です。企業変革コンサルタントから、職場の会議のコツを学びましょう。新しいことをするには最初は抵抗がありますからまずは、小さなことから始めます。会議が終わったら、何を誰がいつまでにやるのか、確認することが大事です。
会議の議題をホワイトボードに書いて、発言を追記し、決まったことを書いていくと全員が見て、確認することができます。そのまま印刷して、議事録にしてもよいのでしょう。
・意見がちゃんと出ているか・・議論と合意の状況を見てスクライブで可視化していく・・論点をコントロールする・・(p226)
事前に会議の目的、進め方を決める
もう少し会議の準備のレベルを上げていきましょう。会議の前に会議の目的、時間配分を決めます。場当たり的にその場で進め方を考えるより、事前にこうした合意があると、会議の進め方がスムーズになるのです。
つまり、会議で何を達成したいのかという目的をはっきりさせ、会議の終了条件に、どんな風にたどり着くのか、どの順番で何を議論すればいいのか、参加者にどう発言してもらうのか進め方を考えるのです。どういう状態になったら会議終了となるのかということです。
・会議が終わったタイミングで、"決まったこと、やるべきこと"を確認する(p33)
会議で決めるのは結論、方向性
事前の準備で、会議はより良いものになるようです。もし、会議の目的を確認しているときに、参加者から「目的が曖昧ですね?」なんて言われようなものなら、主催者としては立場がありません。
会議の目的や議論の仕方、選択肢、現在の状況、既知の情報などは事前に準備しておくとよいのでしょう。会議で決めることは、方向性の"結論を出す"とか"選択肢から一つを選ぶ"ということなのです。そのための選択肢を準備したり、情報をそろえるのは事前にやっておくと効率的なわけです。
非常に実務的な一冊でした。職場に一冊が望まれるので、きっと増刷されるでしょう。榊巻さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・失敗4 参加者の曖昧な発言を要約・・「俺の発言は分かりづらいってのか?」となる・・(p94)
・課題解決の5つの階層 1事象・・2問題・・3原因・・4施策・・5効果(p212)
・父のノート・・会議の背景・・終了条件・・時間配分・・離職原因を洗い出す(p126)
【私の評価】★★★★★(94点)
目次
第1章 初めてのダメ会議
第2章 確認するファシリテーションを始める
第3章 書くファシリテーションを始める
第4章 隠れないファシリテーションを始める
第5章 Prepするファシリテーションを始める
エピローグ 2つの転機
著者経歴
榊巻亮(さかまき りょう)・・・ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズアソシエイト・ディレクター。大学卒業後、大和ハウス工業に入社。住宅の設計業務に従事すると同時に、業務改善活動に携わり、改革をやり遂げる大変さ、現場を巻き込み納得感を引き出すことの大事さを痛感する。ケンブリッジ入社後は「現場を変えられるコンサルタント」を目指し、金融・通信・運送など幅広い業界で業務改革プロジェクトに参画。新サービス立ち上げプロジェクトや、人材育成を重視したプロジェクトなども数多く支援
読んでいただきありがとうございました!
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