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「最強の成功哲学書 世界史」神野 正史

2016/03/16公開 更新
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最強の成功哲学書 世界史


【私の評価】★★★☆☆(79点)


要約と感想レビュー


歴史から成功哲学を学ぶ

過去の歴史から、成功哲学を学ぼうという一冊です。ナポレオン、ハンニバル、古代ギリシャ、東ローマ帝国、劉備、上杉謙信に学びます。成功への道は人それぞれですが、失敗のほうはパターン化できそうに感じました。


例えば、優れた才能も、周りの人の「妬み」「怖れ」を作り出すと、我が身を亡ぼすことになってしまいます。


そして、「かっこよく勝つ」などと考えず、今やれること、今持てる力、やれることを出し惜しみせず全力を尽くすのが成功の秘訣だという。


なりふり構わず、逆らう者は皆殺し・・強固に見える「壁」も意外に脆い(p71)

実践が難しい

これだけ成功哲学が体系化されているのに、なぜ、成功する人とそうでない人に分かれてしまうのか。それは、成功哲学を知っているとしても、それを実行するまでに大きな壁があるからでしょう。その難しさは、私たちも先人の英雄も同じように感じるようです。


例えば、窮地に陥ったとき、大きな災難に襲われたとき、「腹をくくる」ことができるのか。対策を考えるよりも何よりも先に「自分の責任です」と、逃げずに対応できるのか、ということです。


言うは易し、行うは難し。さほどに「戦力集中」を実践するのは難しい(p234)

危機と好機は同じ形をしている

危機と好機は同じ形をしていると言われるように、先人もぎりぎりの中で、勝利を手にしてきたことがわかりました。


そして、チャンスが来てからあわてて努力を始めたのでは遅いのであり、諦めたり、手を抜いたりすれば、没落するのです。神野さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言


・理解したものは、必ず行動となって顕れる・・「知行合一」(p420)


・雑木(欠点)だからといってむやみにそれを切り倒してしまうと、山の斜面を支えていた根(利点)まで枯れてしまい、山崩れなどの大災害を招くことになりかねません(p354)


・ローマは、カルタゴに対して、莫大な賠償金と「交戦権の剥奪」という過酷な条件を科します・・カルタゴに理不尽な要求をふっかけて亡ぼす口実を探すだけです(p131)


最強の成功哲学書 世界史
最強の成功哲学書 世界史
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神野 正史
ダイヤモンド社
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【私の評価】★★★☆☆(79点)


目次


第1章 逆境は飛躍の糧
第2章 天は自ら助く者を助く
第3章 百戦百勝は善の善なる者に非ず
第4章 戦術と戦略を見極めよ
第5章 最大の危機こそ好機
第6章 方針貫徹か、転換か
第7章 常勝の秘訣は戦力集中
第8章 小出し遅出しは兵法の愚
第9章 小さな躓きは神の助言
第10章 囲む師は必ず闕く
第11章 押さば引け、引かば押せ
第12章 能ある鷹は爪隠せ
第13章 才ある者に任せよ
第14章 死中に活あり
第15章 学びて思わざれば即ち罔し



著者紹介


神野正史(じんの まさふみ)・・・元河合塾世界史講師。YouTube神野ちゃんねる「神野塾」主宰。学びエイド鉄人講師。ネットゼミ世界史編集顧問。ブロードバンド予備校世界史講師。1965年名古屋生まれ。立命館大学文学部西洋史学科卒。自身が運営するYouTube神野ちゃんねる「神野塾」は人気講座。また「歴史エヴァンジェリスト」として、TV出演、講演、雑誌取材、ゲーム監修などもこなす。


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