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「最強スパイの仕事術」ピーター・アーネスト、マリアン・カリンチ

2015/09/25公開 更新
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最強スパイの仕事術


【私の評価】★★★☆☆(73点)


要約と感想レビュー

 中央情報局(CIA)で36年間勤務した著者が教えるCIAの仕事術です。CIA、国家安全保障局(NSA)、DIA(国防情報局)、NRO(国家偵察局)、FBI(連邦捜査局)等の諜報機関では20万人もの職員が働いているという。


 巨大組織ゆえに、大企業と同じようにその人の能力に応じたラインとスタッフといった職種が用意されているようです。そして多くの諜報組織があるがゆえに、それぞれの競争関係もあり、重要なプロジェクトでは複数のチームが競うというのです。


・CIAにもアイデア豊富な専門家がいる。彼らは現場では目立った活躍をするが、管理職や経営者には向いていない。私たちは、このような人々を優れた従業員として評価し、その貢献度を昇給などの形で報いている(p67)


 そして、組織の中で出世する人は、統率力のある人。責任転嫁しない人。目的を達成する人。普通の民間企業が求めるものと同じと感じました。


 情報収集の大切さがわかりました。そして、どうして日本人は、情報の大切さが分からないのだろう、としばらく考えていました。アーネストさん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・CIAでは、何かがうまくいかなかったときに、すぐに他人に責任転嫁する人を採用しない。被害者意識の強い人は、職場の雰囲気を悪くするからだ(p82)


・個人の統率力を判断するには、別の種類のテストも必要だ・・行動面接の一例を挙げよう・・候補者に失敗または脱線したプロジェクトを一つ挙げてもらう。それから「プロジェクトを軌道に戻せたか?どうやったのか?結果はどうなったか?」と尋ねる。(p75)


・ライバル会社の人を見つけたら、タクシー乗り場でその人の後ろに並んで、どのホテルに向かおうとしているのか調べる・・ホテルに着いたら、バーに行って人々の会話に耳を傾けよう(p137)


・見込み顧客や既存の顧客に関する情報を、対人力を使ってできるだけたくさん集める必要がある(p162)


・情報を手に入れるために、先に相手に情報を与えるという手法。・・ボツになった提案などを話すといいだろう。もちろん、ボツになったことは話さないが、企業秘密を打ち明けておあいこ意識を芽生えさせるのだ(p178)


・モスクワルール・・生き残り戦略をリスト化・・
 ・思い込みをしない
 ・直観に逆らわない
 ・特徴と行動パターンに首尾一貫性を持たせる
 ・常に安定を心がける
 ・無害な存在になる。相手をリラックスさせ、手玉に取る
 ・敵とその分野を詳しく知る
 ・常に未来の予測をしておく
 ・敵を無用に刺激しない
 ・常に複数の選択肢を用意する
 ・一度目は偶然。二度目は偶然の一致。三度目は敵のしわざと考える
 ・行動するタイミングと場所を選ぶ
 ・人間には事実をどこまでも合理化できる能力があると考える(p150)


最強スパイの仕事術
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ピーター・アーネスト マリアン・カリンチ
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【私の評価】★★★☆☆(73点)


目次

第1章 スパイ活動とビジネスの共通点
第2章 適性を見る
第3章 採用
第4章 人を育てる
第5章 情報を味方につける
第6章 対人力を高める
第7章 情報を分析する
第8章 情報を伝達する
第9章 ブランドをつくる
第10章 組織を前進させる
第11章 変化を恐れない
第12章 チェック機関を設ける



著者経歴

 ピーター・アーネスト(Peter Earnest)・・・CIAで三六年間勤務し、そのうち二五年間は国家秘密本部で働いた。他にも米海兵隊員として現場で働いた経験もある。現在はワシントンD・Cにある国際スパイ博物館の代表を務め、マスコミにもよく登場する。


 マリアン・カリンチ(Maryann Karinch)・・・劇場の支配人として、ワシントンD・Cで芸術及び教育プログラムの基金を設立。ワシントンD・Cのアメリカ・カトリック大学でスピーチ及びドラマの学位及び修士号を取得


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