【私の評価】★★★★☆(88点)
■アメリカ陸軍取調官の教える
取調べのテクニックです。
著者は、退役後、この捕虜から
情報を引き出すテクニックが
日常生活で活用可能と気づきました。
他人の弱みを発見し、
そこを徹底して攻撃する。
「交渉」「しつけ」「指導」と言われたり、
あるいは"いじめ""ハラスメント"と
言われるものと似ているのです。
・他人の弱みを見つけ、
そこを徹底的に攻撃する・・
取調官はいじめっ子に似ている(p11)
■まず、相手をよく知ることが大切です。
(ベースラインを知る)
論理タイプか、直感タイプか。
感情を出すか、冷静を装うか。
記憶を思い出すとき、目はどこを見るのか。
相手を良く知ることで、
どう相手を追い込むのか、
嘘を言っているのかどうか、
分かるのです。
・人から確実に情報を引き出すには、
まずベースライン作りのための質問をし、
その人がどんなタイプの人間なのかを
判別しておく必要がある(p54)
■あとは、相手の性格に合わせて、
どう相手を追い込むのか決めます。
相手の自尊心を破壊するのか
(プライド・アンド・エゴ・ダウン)。
良い関係を保ち、秘密をばらしても
たいしたことがないと思わせるのか。
(ミニマイジング)
ただ、日常生活では、相手を貶める行為は、
後で反撃される可能性がありますので、
あまり使わないようにしましょう。
・プライド・アンド・エゴ・アップまたはダウン
(自尊心を満たす、またはおとしめる)・・
「君みたいな頭のいい人間がただの一平卒だなんて、
とても信じられないな・・」このアプローチは
知的な人間に対して効果を発揮することが多い(p117)
■前の職場の部下が使っている
技術と似ていると思いました。
質問を続けて相手を追い込む。
矛盾点を指摘して、
相手の自尊心を破壊するのです。
また、ある人は感情的に怒鳴り、
相手を委縮させて、
自分の思い通りに誘導する。
もし、意図的にやっているとすれば、
監禁された捕虜へのテクニックと同じであり、
すばらしい技術だと思いました。
ハートリーさん、
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・毎日のお決まりの行動は、
その人のベースラインである。
ベースラインから外れるのは、
ウソではなく、ストレスの現れである(p154)
・相手を窮地に追い込む質問をする。・・
おまえはそれでも、トップ・クラスなのか?」
と言えるところまで行けるように。
これを続けていくと、相手は虚勢を張ってでもいない限り、
自分はダメなのではないか、と感じ始める(p129)
・自分の知らないことについては、議論をしない。
知らないことについて言い争って、
相手に負かされ続けていると、
有害なパターンが作られてしまう(p174)
・ミニマイジングとは問題を最小限に見せる手法・・
「あのクッキー、どうしたのよ!」と
強い口調で問い詰めるのではなく、
「あらら。わたしがクッキーをあんなところに
置いたのがいけなかったのね」と言う。
それから、ほんの少しだけ相手を非難しているふりを
装う。クッキーの瓶を誤って倒してしまったと、
自白させるためである(p136)
・議論の矛先を変える手っ取り早い方法は、
質問者に質問を返すことである・・
この手口は、互いの関係修復・維持よりも、
とにかく相手に勝ちたいと
思っているときだけに使うものだ(p176)
・会話の追い込み・・
相手は自ら不利になるような言葉をぽろっと
口にするかもしれない・・文脈を無視して、
人の発言を好き勝手に引用する(p177)
・相手が怒鳴り始めたら、黙る。
怒鳴りが止むまでは、一切返答しない・・
あなたが怒鳴り返すと、相手に自分が
怒鳴ったのは正しかった、と
思わせることになるからだ(p175)
・言葉で攻撃されているときは、
まず相手の弱点を探すといい。
そして反論をすぐには もしくは一切 しない。
その代わりに、相手の発言の中の事実の間違い、
論理の誤り、感情的反応などを記憶しておく(p247)
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【私の評価】★★★★☆(88点)
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■目次
第1部 心のウラを見抜くための必要知識
第2部 取り調べツールを学ぶ
第3部 取り調べツールを恋愛・結婚生活に応用する
第4部 取り調べツールをビジネスに応用する
第5部 自分の身を守る