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「なぜ、「できる人」は「できる人」を育てられないのか?」吉田 典生

2015/06/17公開 更新
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なぜ、「できる人」は「できる人」を育てられないのか? (ソフトバンク文庫)


【私の評価】★★★☆☆(79点)


要約と感想レビュー

 世の中には、「できる人」と「できない人」とがいるらしい。もちろん、仕事が「できる人」「できない人」ということもあります。この本での「できない人」とは、成長しない人のことです。


 例えば、「できる人」は失敗で落ち込まずに、逆に大きなチャンスとさえ受けとめます。一方、「できない人」は、「1ヶ月間も足を棒にして営業に歩いても売れない。だからもう諦めたほうがいい」とたった1ヶ月で諦めるのです。


・「できない人」の場合は・・・どこかに必ずあるに決まっている不公平さや、できない理由をあげつらうのです。年功序列の時代には、自分よりも働かない「できない上司」を槍玉に上げ・・(p70)


 また、「できる人」が「できない人」を責め立てるのをよく見ます。「できる人」は簡単にできるから、プッシュすることで自分の重要感を高めることができるから、「できない人」を攻撃してしまうのです。著者は、「できる人」は、つい安易なプッシュという手段に打って出て、かえって違う方法を使うことの大切さに気づく機会を逸していると指摘しています。


 私が見て聞きしてきた「できる人」と「できない人」を思い出しました。ある時は、「できる上司」が、「できない部下」を徹底的に叱って、罵倒している。ある時は、「できる部下」が、「できない上司」に、「言われればやりますよ」と言っている。「できる人」は、「できない人」の気持ちがわからないので、こうなってしまうのですね。


 「できる人」に対して、「できない人」を理解してあげると、少しだけ悩みが減りますよ、という内容でした。人はいろいろ。苦難は、成長の機会と思えない人もいるということです。


 吉田さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・話の聞き方、書き止め方、練習するための時間のとり方。ありとあらゆることの常識が、「できる人」と「できない人」では違います(p49)


可能性を信じて存在に意識を向けてくれる人によって、長いトンネルを抜けて目覚めた才能が、たくさん世の中にはあります(p197)


・あくまでも自分らしく「できる人を育てる」やり方を見つけ出すこと。十分に問題を認識したら、あとは自分のスタイルを活かすことです(p170)


・重要なことは、読んだことを即実行するということです。・・・本を読むことなどどうでもいいことなのです(p231)


なぜ、「できる人」は「できる人」を育てられないのか? (ソフトバンク文庫)
吉田 典生
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【私の評価】★★★☆☆(79点)


目次

第1章 「できる人」が陥る3つの罠
第2章 「できる人」は、こうして組織をダメにする
第3章 「できる人」に知ってほしい「できない人」との違い
第4章 「できる人を育てる人」になるために
第5章 「できる人を育てる人」の技術
終章 「オン・ザ・ジョブ・コーチング」のススメ



著者経歴

 吉田 典生(よしだ てんせい)・・・1963年生まれ。ドリームコーチ・ドットコム代表取締役。テレビ製作会社、出版プロダクションを経て独立。人材開発、キャリア構築を取材、執筆。取材過程でコーチングに出合いコーチとなる。


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