「「できる人」で終わる人「伸ばす人」に変わる人」吉田 典生
2008/12/17公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(86点)
要約と感想レビュー
ビジネスコーチの視点から、人を認めて能力を伸ばすリーダーになるためのアドバイス集です。すべてに具体的な例を入れており、わかりやすく、真摯な一冊でした。
タイトルはプレーヤーとして一流でも、マネジャーとして一流となることができるのかといえば、人の話を聞けるということでしょうか。自力ではなく、他力で仕事ができるようになるのか。一流のマネジャーは、やる気のない人に似ているのです。
・「できない」から「できるかも」への新しい視点を見つける・・・「一週間で、こんな山積みの仕事を終えることはできない」という視点を、「もし、先輩の○○さんに手伝ってもらえたなら・・・(p39)
仕事のできる人が、かならずしもよい上司になるわけではありません。自分で仕事をすることは簡単でも、人に仕事をしてもらうのは難しいのです。それは、人は「心」という複雑で、あいまいで、いい加減なものを持っているからなのでしょう。
つまり、人はそれぞれ違うので、同じ対応をしていても結果が変わるのです。ということは、人によって対応を変えなければならないということです。人を見ながら、言葉を選ぶという技術が求められるのです。
・非日常を演出・・・初歩的な話としては、他者がいる前で「できない人」に厳しく言うのをやめて、個別に対応すること。・・・特別な時間になるはずです(p72)
松下幸之助が言ったように、「人情の機微がわかれば天下でもとれる」のです。この本で、部下の心の機微を学びましょう。具体的でまじめな一冊でしたので、本の評価としては★4つとします。
この本で私が共感した名言
・ソフトなオーラを発散している人は、「要件」ではなく「私」=対話する相手にアンテナを向けています。たとえば、「なぜ宿題の点数が悪かったのか」・と問い詰めるのではなく、「この結果をどう感じているか」(p16)
・どんなピントはずれな視点に思えても、「なるほど、そういう見方もあるよね」、 「君はそんなふうに思ったのか」などと、受けとってあげることです。(p79)
・「したこと」より「やった人」を称える・・・「厳しい環境の中で、ほんとうにご苦労さま。素晴らしい成績を上げてくれたけど、カラダは大丈夫か?ともかく、君の姿を見てオレも刺激を受けたぞ」(p205)
▼引用は、この本からです。
日本実業出版社
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【私の評価】★★★★☆(86点)
目次
第1章 視点を変える対話―やる気を押しつける「できる人」、気づきを引き出す「伸ばす人」
第2章 行動を促す対話―行動を急ぐ「できる人」、環境を整える「伸ばす人」
解説篇 コーチ型マネジメント―4つの対話をスムーズに進めるための個別・状況別対応の手引き
第3章 進捗を管理する対話―結果に固執する「できる人」、プロセスを糧にする「伸ばす人」
第4章 次のゴールを描く対話―ゴールで終わる「できる人」、ゴールの先に進む「伸ばす人」
終章 4つの対話の舞台をつくる―テクニックに溺れる「できる人」、スピリットを設計する「伸ばす人」
著者経歴
吉田 典生(よしだ てんせい)・・・1963年生まれ。ドリームコーチ・ドットコム代表取締役。テレビ製作会社、出版プロダクションを経て独立。人材開発、キャリア構築を取材、執筆。取材過程でコーチングに出合いコーチとなる。
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