「生き抜くための地震学―京大人気講義」鎌田 浩毅
2014/10/04公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(74点)
■3年前の東日本大震災以降、
日本列島の地盤は
根本的に変わってしまったという。
この本で著者が警告するのは、
巨大地震と火山の噴火です。
ちょうど御嶽山が噴火して、
私はびっくりしてしまいました。
・「3・11」と呼ばれる東日本大震災の発生により・・
この日を境に、日本列島は地震と噴火の活動期に
入りました(p7)
■これから注意すべきは、
首都直下地震。
なぜなら、過去の大地震のあとに、
直下型地震が起きているから。
そして西日本大震災です。
2030年頃に西日本で
大きな地震があるのではないかと
予想しています。
・高知県・室津港は南海地震のあとでゆっくりと
地盤沈下が始まって、次の南海地震が発生すると
今度は大きく隆起する。この図から次に南海地震が
2035年の付近に起きることが推定される(p70)
■いずれにしろ、
地震の発生時期は予想できません。
ただ、いずれ大地震が起きるのは
確実なのです。
怖れては何もできませんが、
被害を減らすための
手は打てるのではないかと感じました。
鎌田さん、
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・東北地方太平洋沖地震が発生した時の地殻変動。
日本列島が東へ5メートル以上動いた(p34)
・首都圏の地下で起きる地震活動が、
明らかに活発化しています。
東日本大震災の前と比べると、
地震の発生頻度は3倍・・(p50)
・東日本大震災ののち、日本列島の内陸部で
こうした活断層が活発に動き出す心配があります。
というのは、過去にも大地震が発生したあとに、
内陸部の活断層が活発化し直下型地震を
起こした例が、たくさん報告されているからです(p42)
・巨大地震は火山噴火を誘発する・・・
全世界でM9クラスの巨大地震は6回起きていますが、
「3・11」の東北地方太平洋沖地震を除く5回の
すべてのケースでは、地震の数日もしくは数年あとに
震源域の近傍で噴火が発生しています(p91)
・平安時代の869年に起きた貞観地震から2年後に、
秋田県と山形県の県境にある鳥海山が噴火しました。
また、地震の46年後(915年)には青森県と
秋田県の県境にある十和田湖が大噴火・・(p92)
・寺田寅彦が語ったとされるように
「天災は忘れた頃にやってくる」(p227)
筑摩書房
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【私の評価】★★★☆☆(74点)
■目次
第1章 地震のメカニズム
第2章 次に来る恐怖の大災害
第3章 命綱としての地球科学的思考
第4章 防災から減災へ―社会全体で災害と向き合うために
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