「外資系エリートが実践する「すぐ成長する」仕事術」川井 隆史
2014/10/03公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(84点)
要約と感想レビュー
アーサー・アンダーセン、日本コカ・コーラ、GEと外資系企業で管理職、経営者として活躍した著者のアドバイスです。外資系企業には、給与レベルに応じた厳しさあるように感じます。
まず、短期間で今の仕事を理解し、処理・対応できるようにすることが大切です。大企業では、上司を顧客として仕事をしているといえるのでしょう。期限までに期待以上の成果を出すことが大切なのです。
・1すぐに動け
2期限は死んでも守れ
3言われたことだけするな(p5)
次のステップは、仕事を改善することです。外資系企業では、決まった仕事さえできない人は、クビになります。決まった仕事だけしている人は、評価が下がります。決まった仕事はできて当然。仕事を改善していく人が出世するのです。
著者は部下や後輩に仕事を与えるとき、仕事の目的や達成しなければならない条件やデッドライン(期限)をきちんと伝えるようにしていたという。仕事を任せるけれども、仕事を投げるわけではないのです。
・GEでは、昨年と同じ内容かつ同じレベルの仕事しかしていない人は、原則として評価が一段下がる(p32)
仕事のスタイルは、私好みでした。ただ、このスタイルが、日本の職場で受け入れられるかどうかは、社風にかかっているのでしょう。規制産業は守られている日本の電力会社では大過なく過ごせばある程度昇進するような社風になっていると記載されています。それは事実なのでしょう。
逆に外資系では挑戦する人、挑戦して失敗した人をそれなりに評価しているようです。私がびっくりしたのは、幹部候補生の採用面接で、著者は受験者に必ず「失敗したこと、つらかったことを聞け」と言われ、「失敗したことも、つらいこともない」と答える人間は絶対に落とせと言われたというエピソードです。日本の企業で、そんなところはほとんどないのではないでしょうか。川井さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・専門外の領域でも全体最適のためには口を出す(p53)
・今からでもマニュアルをつくっておこう(p58)
・数か月単位のプロジェクト・・
ステップ1 プロジェクト・チャーターを使って、ゴール等を明確にする
ステップ2 チームメンバーで議論を行ない、よい意見を出してうまくまとめる
ステップ3 毎回の会議ごとに、次の細かいアクションプランを明確にする・・(p109)
日本実業出版社
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【私の評価】★★★★☆(84点)
目次
1 外資系企業3社で学んだ「すぐ成長する人」に共通する心構え
2 仕事の質を高めスムーズに進めるためのコツ
3 成長の機会を増やすコミュニケーションのポイント
4 若くても大きな成果を上げるリーダーになる方法
5 少しの工夫で信頼を生む数字の使い方
6 さらなる成長のために自分に投資すべきこと
著者経歴
川井隆史(かわい たかし)・・・1964年大阪府生まれ。慶應義塾大学経済学部卒、テンプル大学経営大学院修了(MBA)。公認会計士、税理士。大学卒業後、政府系金融機関を経て、アーサー・アンダーセン、日本コカ・コーラ、GEの外資系企業3社で財務、経営企画関連のディレクター、マネジャーを歴任。即戦力の人材を求める外資系企業に勤務する中で「すぐ成長する」ための仕事術を学び、各社で実績を残した。その後上場ベンチャー企業の役員CFOなどを経て、T&Aマネージメントを創業。ベンチャー・外資系企業の事業計画、会計・税務のコンサルティング業務を手がけており、単なるアドバイスだけでなくビジョナリー事業パートナーとして実行に深く関与していく手法に特徴がある。趣味はアウトドア活動と料理。また週末はボーイスカウトの指導者としての顔を持つ。
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