「黒い手帖 創価学会「日本占領計画」の全記録」矢野 絢也
2014/06/14公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(82点)
要約と感想レビュー
脅し、尾行、盗聴、暗殺・・・暴力団か、CIAの本かなと思ったら、創価学会の本でした。公明党委員長などを歴任した著者は、「文藝春秋」に「極秘メモ全公開」を連載をしたことで、創価学会と対立。いやがらせを受けるとともに、当時の事情をメモした手帖を脅し取られたのです。(2009年、最高裁で矢野勝訴、創価学会敗訴)
例えば日蓮正宗(本山:大石寺)との対立が表面化した頃には、本山周辺の監視、僧侶への尾行、さらには盗聴をしかけ、郵便物の監視などを行ったというのです。
・絶え間ない過剰な脅しをかけ、組織が裏にいると威嚇し、ついに私も身の危険を感じ、不安に苛まれ、つい彼らのいいなりになり、政治評論家活動からの引退を受け入れ、手帖を奪い去られてしまったのだ(p21)
創価学会を敵に回すと恐ろしいことになるようです。創価学会は、政治家、検事、警察、マスコミ、暴力団などあらゆる業界に影響力を持っています。そしてその力を実際に行使する。連立政権を取っていることからも、国家権力を動かすことさえできるという。
例えば外務省の創価学会員組織は「大鳳会」、学会検事は「自然友の会」などと言われており、一見すれば何だかわからない親睦団体の名を借りて、統括されているのです。
1983(昭和58)年には地元の暴力団の組長が、「自分は学会の依頼半分、自らの信念半分で学会のために働き、組員が刑務所に入っている。だが、学会と公明党は私の心を踏みにじっている。」という内容証明郵便を送りつけてきたこともあるというのです。
・福本氏が、脱党し、無所属での立候補を決めた頃、彼の事務所に公明党関係者が訪れて、翻意しない福本氏にこういい放ったという。「殺しもあるからな」(p83)
そして、学会、公明党を、ほぼ一人が支配している。だれも逆らうことはできないのです。現在、集団的自衛権について、自民党は、「政教分離原則」で公明党に圧力をかけています。そうでもしないと、自民党でさえコントロールできないのです。
公明党書記長であった著者でさえ、国会議員を辞めたときに、感謝の気持ちからお礼として、まとまったお金を池田大作名誉会長にお届けしたという。公明党は池田大作個人に支配されている創価学会は、学会票を使って公明党を作り上げ、日本の政権に影響力を与えているのです。
・学会の選挙活動・・・公認候補者の決定は、学会に権限があり・・・選挙公約にしても、まとまった段階で学会に提出し、決裁をもらわなければならない。党の代表、幹事長人事も池田氏の意向によって決定される(p218)
すでに公明党は、連立政権を立てていますので、「天下を取る」という名誉会長の目標はもうすでに達成されているのかもしれません。
本メルマガは私の意見ではなく、本の内容を紹介しているだけです。創価学会には、あらゆる手段をもって、頑張っていただきたいものです。矢野さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・正直に告白すれば、一つには学会が恐ろしかったからである・・・組織の中枢にいた私は、学会の裏面を知りつくしていたが故に、組織の怖さが身に染みていたのだ(p25)
・「罰が当たるぞ」「われわれは黙っていないぞ」「恩知らず。世間を歩けないようにしてやる」多い日には、このような電話が10本以上もかかってきた(p146)
・藤井富雄幹事長が、私の自宅を訪ねてきて・・・「学会首脳が第三者を使って藤原氏の暗殺を計画している。そういうことは学会の自殺行為になる。なんとか止めてらえないか」(p82)
・「天下を取る」「創価王国をつくる」この池田名誉会長の政治的野望は、現在、既に半ば達成されているといってもいいかもしれない(p266)
講談社
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【私の評価】★★★★☆(82点)
目次
序章 私はなぜ創価学会に反旗を翻したか
第1章 黒い手帖の極秘メモ
第2章 手帖強奪
第3章 創価学会の卑劣な違法行為
第4章 カルト化する「池田教」
第5章 創価学会に完全支配される公明党
第6章 宗教政党の罪
第7章 池田名誉会長の野望
第8章 日本占領計画
著者経歴
矢野絢也(やの じゅんや)・・・1932(昭和7)年、大阪府生まれ。京都大学卒業後、大林組勤務を経て、大阪府議会議員に。67年に公明党から衆院選に出馬して当選。その直後から86年まで約20年にわたって党書記長を務めた。その後、党委員長、常任顧問を歴任し、93年に政界引退。政治評論家として活動している
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