「暴露:スノーデンが私に託したファイル」グレン・グリーンウォルド
2014/06/13公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(79点)
要約と感想レビュー
NSAの秘密を持ち出したエドワード・スノーデン氏。この本では、スノーデンが情報提供先として選んだグリーンウォルド氏が、暴露までの経緯と、アメリカの情報収集の実態を教えてくれます。まず、驚きは、アメリカとインターネット企業が協力して情報収集を行っているという事実でしょう。
PRISMというシステムが、マイクロソフト、フェイスブック、グーグル、ヤフー、スカイプから通信記録を収集しているのです。アメリカは中国のファーウェイのルーターやサーバーを排除していますが、アメリカはシスコ製のルーターやサーバーからインターネットの情報をNSAのデータベースに送信させているのです。
・FBIが<マイクロソフト>と共同で、諜報活動用に<アウトルック>のさまざまな新機能を回避する仕組みをつくりあげようとしていたことがわかる(p179)
私たちは、マイクロソフト、グーグル(またはアップル)のソフトウェアや機器を日常的に使っています。そこに盗聴の仕組みが組み込まれていれば、対策のしようがありません。中国もロシアもアメリカも情報収集に力を入れているということなのでしょう。
個人としては漏えいしてこまる情報はありませんが、インターネットバンキングなどは、かなり信頼性は低いということです。インターネットバンクを使うとしても、口座のお金がなくなったとしても問題ない程度の口座残高に限定する必要があるのかもしれません。
・NASが英国におけるカウンターパートたる政府通信本部と共同で取り組んだプロジェクト"BULLRUN"は、オンライン取引の保護に使われる一般的な暗号化技術を解読するためのプログラムだ(p146)
アメリカは中国のサイバーテロを非難していますが、自分も当然やっている。スパイ活動はどこでもやっているのです。テロの回避のためには有効かもしれませんが、歯止めがなくやりたい放題というのも問題だと思いました。
グリーンウォルドさん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・遠隔地から携帯電話を起動させ、盗聴器として使う(p65)
・スイスの銀行員から機密情報を引き出そうとした・・銀行員を酔わせ、車を運転して帰るようにそそのかした。・・飲酒運転で逮捕されると、工作員は手を貸す見返りとして、CIAへの協力を求めた。・・彼らはターゲットの人生をめちゃくちゃにしたんです。・・・工作員たちがこの手の話を自慢げに吹聴する(p71)
・カナダの諜報機関が開発した"OLYMPIA"は、ブラジル鉱業・エネルギー省の通信を監視するためのシステムだった(p146)
・"民間企業パートナー・アクセス"と呼ばれる枠組みでSSO(特殊情報源工作部門)は次のプログラムを運用・・"BLARNEY","FAIRVIEW"、"OAKSTAR"、"STORMBROW"・・BLARNEYの標的になったのは、ブラジル、フランス、ドイツ、ギリシャ、イスラエル、イタリア、日本、メキシコ、韓国、ベネズエラのほかEUと国連も含まれている(p160)
・監視対象には金融機関が多く、「国際的援助団体や外国のエネルギー企業のトップ、独占禁止法をめぐってアメリカのテクノロジー業界と対立しているEUの職員などが含まれる」・・EUの高官、アフリカの首脳を含む各国の指導者、ユニセフなどの救済プログラムや国連の重要人物、石油や財務を担当する省庁の監督官も監視していた(p210)
・(機密//通信情報//配布先:アメリカ、オーストラリア、 カナダ、イギリス、ニュージーランド)「ターゲットの信用を貶める」
・ハニートラップを仕掛ける
・SNS上のターゲットの写真を変更
・ターゲットの被害者になりすましたブログを書く
・彼らの同僚、隣人、友人などにEメールを送信する(p286)
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【私の評価】★★★☆☆(79点)
目次
第1章 接触
第2章 香港での十日間
第3章 すべてを収集する
第4章 監視の害悪
第5章 第四権力の堕落
著者経歴
グレン・グリーンウォルド (Glenn Greenwald)・・・1967年、ニューヨーク生まれ。ジョージ・ワシントン大学卒業、ニューヨーク大学法科大学院修了。ジャーナリスト、弁護士。〈ガーディアン〉〈サロン〉などに寄稿するほか、著者多数。スノーデン文書のスクープを筆頭に、調査報道で数々の賞を受賞。2014年初頭、新たなメディア媒体〈インターセプト〉を共同創刊。ブラジル在住。
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