「トヨタ式ホワイトカラーの業務改善 最少人数で最強組織をつくる」石橋 博史
2014/05/17公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(79点)
■工場では当たり前となっている
仕事の見える化、標準化により
ホワイトカラーの仕事を効率化しよう!
という一冊です。
日本では工場における仕事の効率化は
かなり進んでいるようですが、
事務仕事は非効率な会社が多いらしい。
・業務全体のなかで、ルーチン業務と思考業務の割合が
どのくらいになっているのかを分析すれば、
その企業の業務水準を評価することができる(p107)
■だいたい、職場でどのような仕事があって、
それに必要な工数がいくらで、
どのような手順で行われるのか標準化している
職場は少ないのではないでしょうか?
業務の中身と実体がわからないから、
仕事は担当任せ。
なぜ、残業が必要なのかもわからない。
仕事を改善しようと思っても、
何に取り組んでいけばいいのかがわからないから、
担当の話を鵜呑みにするしかないのです。
著者がお勧めするのは、
業務プロセスを見える化することです。
・私が取り組んだのは、業務プロセスを
細かな単位に分解し、その一つ一つを、
記号を使ってチャートとして表現することだ(p24)
■見える化の方法は、工場と似ています。
まず、どんな業務があるのか
書き出し、整理します。
そして、各担当に業務を
1カ月記録してもらう。
さらに、業務単位で
仕事の流れをチャート化していきます。
・業務名またはコード、電話やFAXの送受信の件数、
作業の内容、使用ツール、作業の動作、仕様帳票類などの
項目を記載した「日々業務記録表」によって、
毎日30分間隔(必要に応じて5、10、15分間隔)で、
一ヵ月にわたって入力する(p95)
■システム開発をするときの
業務分析をしてしまうようなものですね。
仕事の見える化をする過程で、
仕事の改善のアイデアも出てくるはずです。
当然、仕事プラスアルファで
こうした仕事の見える化をするにあたっては、
相当の抵抗があることでしょう。
だからこそ、
やる価値があるのかもしれません。
石橋さん、
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・単位業務のチャート化によって、
これまで見えなかったことが見えてくる・・・
この帳票は価値がないのではないか・・・
上司による捺印は必要なのか・・・(p83)
・ピークに合わせた人材配置は非戦略的・・・
米国の企業ではどうかというと、業務の波のピークではなく、
比較的ボトムのラインに合わせて人を投入している(p115)
・可視化によるメリット・・・
情報システムの構築費用を10分の1に削減できる(p192)
・技術系や研究所、秘書など、改善活動を当てはめることが
難しいと思われる業務であっても、詳しく内容を分析・分解
してみると、その90%は特別な知識や技術がなくても
できる業務だとわかる(p211)
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【私の評価】★★★☆☆(79点)
■目次
序章 ホワイトカラーの「カイゼン」に取り組んだ理由
第1章 人の意識と行動は簡単に変えられる
第2章 業務の「可視化」で人と仕組みを変える
第3章 最少人数で最強組織をつくる
第4章 ダラリの法則を分析する
第5章 革新活動が人財をつくる
第6章 革新の最終目標はコスト1/2
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