「北条家の叡知」加来 耕三

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北条家の叡知―日本最強の一族

【私の評価】★★★☆☆(72点)


■源頼朝と北条政子が結婚した縁から、
 北条氏は、鎌倉幕府の中心的な勢力となります。


 鎌倉幕府といっても、
 実態は関東の武士、
 源氏勢力の集まりにすぎません。


 源頼朝が源氏の棟梁として担がれたのは、
 血筋と、手堅い判断ができる能力だったのでしょう。


 著者は、源頼朝が
 二十年間も毎日写経を続けていたことから、
 源頼朝に先人の知恵に素直に従う
 手堅い政治家の姿を見るのです。


・「知恵は両刃の剣のようなもの」
 知恵をほこり、わが身が慢心すれば、やがては
 身を滅ぼす
ことにつながってしまう・・・
 己れの才覚を捨て去れば、
 無限の外の叡智を汲み取ることができるものだ(p119)


■源頼朝亡き後、鎌倉幕府を
 名実ともに全国を支配する幕府とするため、
 北条氏が政治を支配します。


 朝廷との勢力争いは、
 暗殺あり、戦争(承久の乱)あり、
 非常に不安定なものでした。


 そうした中で、鎌倉幕府が力を拡大できたのは、
 情報収集能力であり、謀略であり、
 ライバルを潰していく慎重さであったのでしょう。


・北条氏は常に、大敵と戦うおり、かならず内応者を
 相手陣営に放ってきた。否、相手方の主力を言葉巧みに
 寝返らせてきた、というべきか(p302)


■著者の分析では、日本には謀略家が少ない。


 その中で北条氏は比較的謀略を使って
 勢力を大きくしていった例であるということです。


 そうした北条氏も鎌倉幕府とともに、
 弱体化していきます。


 栄える勢力は、いずれ衰える。
 歴史の必然とは怖いものです。


・「兵は詭道なり」・・・戦いはより卑怯な手を
 使った方が勝つ
ということだ。禁止手であろうが、
 封じ手であろうが、おかまいなく、それを破って周囲に恥じず、
 後ろめたさを感じない者が勝利者となる(p154)


■歴史の基本のない私にとって、
 厳しい一冊でした。


 学習まんが「日本の歴史」を見ながら、
 読んでみましたが、まだまだ学習が必要です。


 加来さん
 良い本をありがとうございました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


人は己れの絶頂期に、やがて間違いなく訪れる
 反動の季節を考えない
。歴史を見渡してみると、
 真の英傑は己れの役割が終わったとき、静かに
 去っていく花道を事前に用意しているものだ(p196)


・頼朝と義経を対立させ、あわよくば朝権回復を策した
 後白河法皇の権謀術数は、歴史上、決して珍しいものではなかった。
 力を持たない弱小の者は、大きな力同士をぶつけ、
 漁夫の利を得ようと策す
ものだ。(p198)


・時頼には反面、冷酷な政治家としての 
 顔が隠されていたことを忘れてはなるまい。
 この人物の凄さは、後者の、むしろ本性と思われる部分を、
 決して第三者に覚らせなかったところにあった。(p280)


・二度に及ぶ蒙古襲来は、中世日本において、
 他に例をみない異国との対外戦争であり、
 一つまちがえれば国家滅亡の可能性は決して小さくなかった・・・
 蒙古襲来を機に、幕府はこれら神社仏閣に対しても、
 直接、祈禱命令を出すことができるようになった(p335)


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加来 耕三
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【私の評価】★★★☆☆(72点)

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