「突破者―戦後史の陰を駆け抜けた五十年」宮崎 学

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突破者―戦後史の陰を駆け抜けた五十年

【私の評価】★★★★★(90点)


■京都でヤクザの息子として育ち、
 早稲田大学ではマルクスを読み学生運動活動家。


 週刊現代の記者を経て、
 実家の土建屋に舞い戻って大暴れ。


 金策に走っているときに、 
 グリコ・森永事件のかい人21面相に間違えられる。


 その後は東京に戻って用心棒や
 バブルに乗って地上げ屋をしていた
 宮崎 学さんの一冊です。


・びびるな。相手の心にとどめをさせ。自分を捨てろ。
 これだけを実行していければ、
 ヤクザとして生きられる(p299)


■ヤクザの親族なためか
 やることなすことがすごいのですが、

 それにもまして
 週刊現代の記者らしく、
 文章が面白い。


 さらに左翼らしいので
 世の中の本質を語る理論が
 整然としている。


 裏の世界を歩いてきた人にしか書けないし、
 すべては書けないんだろうなと
 思いながら興味深く読める一冊です。


 宮崎さん、
 良い本をありがとうございました。


━━━━━━━━━━━━━━━━━


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・「教科書を読むのが勉強ではない。勉強とは世の中や
 自然の成り立ちの根っこをしっかりと摑むことだ」
 と常々いっていた天ヶ瀬の教えもまた仰天の連続だった(p36)


・喧嘩にまつわるわが家とその周辺の道理は、
 「身内がやられたときは、たとえこちらに非があろうとも、
 相手に復讐しろ。それはやらない者は人間のクズだ」
 という単純極まりないものだった(p47)


・在日朝鮮人は、戦後日本の革命運動の戦闘的翼を
 成してきた歴史をもち、朝鮮戦争中の祖防(祖国防衛委員会)
 の活動は日本共産党が指導する非合法武装闘争を
 最も先鋭的に担った部分だったと後に
 当時の日共地下幹部から聞いたことがある(p81)


・「金がないのは首がないのと一緒や」
 と関西の実業界や裏社会ではよくいわれる。・・・
 金はすなわち力であり、
 人格を主張表現する唯一の基盤である。(p303)


・「倒産したら、一年間は琵琶湖で釣り糸を垂らしていろ」
 これは「日本のユダヤ」と呼ばれる近江商人の間で
 言い伝えられている格言である。(p319)


・金融機関の連中は「・・・サラ地のままにしときなさい。
 そのほうが売りやすいし、利益も上がる」・・・
 そこには、資本の中枢としての社会への配慮や、ましてや
 社会的責任など毛ほどにも感じられなかった。(p411)


・パチンコとソープランド・・・
 利権を警察の外郭団体が取り上げた・・・
 四代目会津小鉄会長の高山昇久太郎は公安委員会の聴聞の場で、
 「公安委員会と警察こそ日本最大の暴力団やないか」(p443)


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宮崎 学
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【私の評価】★★★★★(90点)

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