「ヤクザ式ビジネスの「壁」を突破する話す技術聞く技術」向谷匡史
2011/04/18公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★★(93点)
要約と感想レビュー
世の中は、一人では生きていけません。自分一人ではできないから、人に動いてもらわなくてはならない。そうしたときに必要となるのが、論理と話し方です。
もし、すべてが論理で決まるなら、話し方はそれほど重要ではありません。しかし、世の中には論理に反したことでもやってもらいたいことがあるものです。この本は、そうした裏の技術をヤクザの事例を見ながら、私たちが学ぶべき、話し方を教えてくれる一冊です。
・「こんどのプロジェクトを成功させたら、課長だよ」と、露骨にニンジンを鼻先にブラ下げるのは無能な上司・・・有能な上司は・・・「今度のプロジェクトを成功させることは、キミの今後の 人生において、大きな転機になると思う」(p19)
ヤクザの話し方は、ああいえば、こういう、という言葉の芸術のようです。素直に謝る普通の人には「それで、どうしてくれるんじゃ」で追い込んでいく。自分が悪くないと主張する人には、「そうか、ではそっちの人に責任とってもらうか」と追い込む。
居直りタイプには、「すべての人がそうなんか?」と一般論で攻める。これは会社でも使えそうですね。
こうした技術は悪用するのはよろしくないのでしょうが、うまく利用すればいろいろ応用が利くはず。向谷さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・「人を見て、法を説け」-お釈迦さんの教えだ。インテリには論理で、爺ちゃん婆ちゃんには極楽往生を入口として説いていけば、熱心に耳を傾けてくれる(p54)
・判定人がいる場合は、・・・渾身の論理展開で攻める・・・判定人が居ない場合に忘れてならないのは、「いかにして相手の面子を立ててやるか」ということだ(p78)
・根拠があるからこそ、自信を持つことができる・・・逆を言えば、相手の不安をあおるなら、「根拠のない励まし」をすればいい・・・(p97)
・「キミ、企画書をつくってくれたまえ」と命じられて、「はい、この仕事が片づき次第、やります」と返事するのと、「はい、すぐに」と、他の仕事を中断してやるのと、上司はどっちを喜ぶだろうか。(p120)
・健康食品を扱うマルチ商法のベテラン・・・知人を勧誘する方法の一つが、「私の顔を立てると思って、一回くらい説明会につき合ってよ」というセリフだ(p121)
・「長年のつき合いだから、これまでどおりお願いします」「長年のつき合いだから、心機一転、新しいことを 試してみてください」どちらも正しい(p163)
・どん底にある人間に手を差し伸べれば、"恩返し"が期待できる・・・安い居酒屋へ誘い、やさしい言葉をかけるだけで、義理も感激も何十倍なのだ(p115)
情報センター出版局
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【私の評価】★★★★★(93点)
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