「財務官僚の出世と人事」岸 宣仁

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財務官僚の出世と人事 (文春新書)

【私の評価】★★★★☆(84点)


■番記者による財務省のキャリア人事の
 「よもやま話」といった一冊です。


 財務省官僚も、普通の会社のサラリーマンと
 変わらず、人事には非常に興味を持っています。


 「なんであいつが」「オレがなぜ」
 といった不満は、どこの組織にでも
 あるのでしょう。


・若い頃はキラキラ輝いていたのに、
 上に行くほど守りに入って光を失うタイプと、
 逆にポストや年齢を積み重ねるごとに光を増し、
 いぶし銀のような輝きを放つ
 タイプの二つがある(p76)


■私が興味を持ったのは、
 こうした大きな力を持つ財務官僚でも、
 政治家をコントロールできなかったということ。


 もし、官僚がすべてをコントロール
 しているとすれば、これだけの財政赤字は
 なかったというのは説得力があります。


 政治家に対して強い態度で臨みながらも、
 政治家に「敵ながらあっぱれ」と
 思わせるだけの力量(?)が出世の秘訣のようです。


・われわれが本当に強かったら、
 日本の財政なんてこんなふうに
 なっていませんよ。
 国、地方合わせて八百兆円の借金なんてね。
 要するに主計局は、常に敗戦、
 敗北の歴史です(武藤敏郎)(p177)


■財務省の人も普通に人事を
 気にしていることがわかりました。


 だれでも人から認められたい、
 というのは変わらないのですね。


 岸さん、良い本をありがとうございました。


━━━━━━━━━━━


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・政府系金融機関のトップにも序列があって、
 最も上位が輸銀総裁、二番目が開銀総裁、次いで
 海外経済協力基金総裁、
 国民金融公庫総裁の順であった(p150)


・課長は課長同士、局長は局長同士と、
 役職の同格の者がカウンターパートになるのが原則だ。
 ところが、大蔵省主計局だけは、
 他省庁の一ランク上の者と対等の立場で
 交渉することが認められている(p100)


・族議員の筆頭格が、公共事業をあやつる
 建設族であることは誰の目にも明らかだった。
 田中派から竹下派にかけてのほぼ
 二十年間、ひとつの派閥が建設省(現国土交通省)を
 牙城にしてきた結果、配分シェアは硬直化した(p29)


・記者の習性として誰もがそうなのだろうが、
 記事を抜かれた時の恐怖感だけで夜討ち朝駆けを
 繰り返しているところがある。(p144)


財務官僚の出世と人事 (文春新書)
岸 宣仁
文藝春秋
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4 財研の既得権益
5 競争のための競争になってはいないのだろうか?
3 官僚の中の官僚、財務省事務次官の権力
4 なかなかに難しき「功成り名遂げて身退く」の道
5 財務省はチョー頭の良いスーパーマンの集団

【私の評価】★★★★☆(84点)



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