「「51歳の左遷」からすべては始まった」川淵 三郎
2009/12/01公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(86点)
要約と感想レビュー
■Jリーグを作った川淵キャプテンの
生き様をまとめた一冊です。
川淵キャプテンは、サラリーマンとしては
悪く言えば生意気な扱いにくい人だった
ようです。
しかし、51歳で子会社出向となったおかげで、
日本サッカーリーグの立ち上げに
参加することとなり、リーダーとしての
才能を発揮することができたわけです。
サラリーマンとしてはマイナスとなった
「強い信念」というものが、
Jリーグ立ち上げというプロジェクトにおいて
プラスになったのでしょう。
これも一つの運命であったと
言えるのかもしれません。
・仕事で何かを成し遂げるために、私は自らに「ぶれない」ことを課します。・・・「ぶれない」、それが行動の芯です。(p167)
■本書を通じて、川淵さんの指導者としての
経験は興味深いものでした。
自分の意思を伝えることのむずかしさ、
そして人間関係。
だれでも試行錯誤を繰り返している
永遠の課題なのでしょう。
・「以心伝心」が、実はあまりあてにならない(p34)
■川淵さんが自分で原稿を考えたなと
分かる本だと思いました。
何かを成し遂げる人はやはり違う、と
思える本でしたので★4つとしました。
この本で私が共感した名言
・もっとも重要なのは「私利私欲」を捨てて、組織の目標のために自分はどこまでも貢献する、といった揺るがない軸だと思います。(p36)
・私は人に好かれたくない。好かれたくないと割り切っているから、言うべきこともはっきり言えるし、思い切った行動ができる(井村雅代)(p67)
・10人いたら8人の意見ではなく、2人、もしくは3人の少数意見のほうを深く聞くようにしていました(p95)
・現場に何が必要か感じ取る・・・Jリーグが始まった当初、私はすべてのスタジアムに視察に行きました。視察だと、大げさに知らせることなく、スタジアム行きのバスに乗り、雨の中、ゴール裏に立って観戦(p105)
・「ない」より「ある」人生・・・私が考える失敗とは、ミスをすることではなく、ミスを取り返そうとしない消極的な姿勢なのです(p141)
▼引用は、この本からです。
【私の評価】★★★★☆(86点)
著者経歴
川淵 三郎(かわぶち さぶろう)・・・1936年生まれ。大学2年生でサッカー日本代表。61年古河電工入社。70年に現役引退後、古河電工監督、日本代表監督。88年日本サッカーリーグ初代チェアマン。91年Jリーグ立ち上げ。古河電工退職。2002年日本サッカー協会キャプテン(会長)。現在は名誉会長。
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