「人間 福澤諭吉」松永 安佐エ門
2009/06/21公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★☆☆☆(65点)
要約と感想レビュー
電力の鬼といわれた松永安佐エ門が伝える福沢諭吉の人となりです。福沢諭吉は非常に素直な人だったようです。権威などは関係なく、正しいことは正しい。地位や役職に関係なく、効果のあることは正しい、というスタンスだったとわかります。
先生は何も、新しいからよい、古いからわるい、と一概にきめてかかられたのではなく、新しくとも悪いことはわるい、古くとも良いことはよいと、つねに幅ひろい、ゆとりをもったものの見方、考え方をしておられたのである。(p48)
また、福沢諭吉の著作は、出版社経由で売るのではなく、自分で印刷し、書店に手数料を払うという自費出版のようなことをしていたという。著作権や印税などの制度が不確定で著者に不利なことが多かった当時、こうした判断は福沢諭吉の行動力の現れのような気がしました。
松永 安佐エ門は有名な方ですが、やはり断片的な話が多かった印象でした。もうちょっと福沢諭吉については研究が必要な気がしました。本の評価としては★2つとします。
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この本で私が共感した名言
・先生はよく、邸内や寄宿舎にハナ緒が切れたまま放り出されていた下駄や草履を集めて、せっせと自分でハナ緒をすげておられた。(p31)
・「河にいて水を惜しみ、山にいて薪を節するの覚悟なければ、とかく世帯は持てぬものなり」これは福澤先生の家庭経済訓の一節である(p167)
【私の評価】★★☆☆☆(65点)
目次
日本開闢以来の三大偉人
福澤先生とニワトリ事件
着流しの「福澤精神」
偉大なる自然人の風貌
福澤先生の健康法
福澤先生のテクリ道楽
門閥制度は親の敵
世の中へ出た第一歩
茶目っ気と鄙事多能
「かわり身」と「かわらず身」
福澤先生と人間ダンゴ
刀を捨てたサムライ
渋澤栄一とボルテール
「独立自尊」の金を持てl酒で飲みつぶれる経済法
わが国最初のベストセラー作家
先生の倹約ぶりと上手な金の使い方
「理」の金・「情」の金
いわれなき金を受けぬ先生の潔癖
風流気のなかった福澤先生
人間はどこまでも人間
ホール・ネイチュアの人
「独立自尊」のお大師さま
著者経歴
松永 安佐エ門(まつなが やすざえもん)・・・1875年(明治8)長崎県壱岐に生まれる。幼名亀之助、後に襲名して安左エ門と改める。『学問のすすめ』を読み感激し、慶応義塾に入学。のち中退。福澤桃介と福松商会を起こし、その後福博電車、名古屋電灯、東邦電力などの専務、社長を歴任する。東京電力の取締役として、東京の電力会社再編を指揮する。60歳を期に茶道文化の振興を志し、「耳庵」と号する。古美術収集でも知られたが、終戦後、その多くを寄贈した。戦中に国家管理のもとに設立された日本発送電会社が、戦後民営化されるに際し、電気事業再編成審議会会長に就任。9電力会社への事業再編を実現させ、「電力の鬼」と呼ばれた。電力中央研究所理事長を務める。1971年(昭和46)死去。
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