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「人生計画の立て方」本多静六

2008/12/01公開 更新
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人生計画の立て方


【私の評価】★★★★☆(89点)


要約と感想レビュー

人生計画は「努力の予定表」

学者として成果を出しながら、その一方で貯蓄と副業と投資で、莫大な財産を作り上げた本多 静六氏の一冊です。「私の財産告白」「私の生活流儀」「人生計画の立て方」の3冊シリーズになっていますが、この本では「人生計画」の立て方を学びます。


本多先生は、若いときに二十年区切りの人生計画を立てました。これはドイツの「林業計画」によって林業が計画的に着実に推進されているのを見て、自分の人生も同じように計画的に向上させていこうと考えたのです。人生計画とは、努力の予定表を作ることによって、人生をより良いものとしようという取り組みなのです。


・いわゆる人生計画は、向上心の充足つまりは「努力の予定表」なのである。(p30)


国家のために働く

本多先生の25歳のときの人生計画では、四十歳まで貯蓄と勉学の基礎構築。六十歳まで国家のために学問で働きぬく。七十歳までは世の中の恩に報いるため、お礼奉公。七十歳以上は、晴耕雨読を楽しむ、としていました。


本多先生はこの計画どおりに70代となりました。計画では70代は晴耕雨読を計画していたのですが、体調も良いし、まだまだ社会のためにやるべきことがあると気付いたという。そして第二の「人生計画」を作ったのです。65歳までは自身のため、国家のために働くこととし、65歳から85歳まではお礼奉公としてお金や名誉を超越し、世のため人のために働くこととしたという。現代社会でも65歳で会社で働けますので、合理的な計画だと思います。


・満四十歳までの十五年間は、馬鹿と笑われようが、ケチと罵られようが、一途に奮闘努力、勤倹貯蓄、もって一身一家の独立安定の基礎を築くこと。(p33)


自分という才能をお役に立たせる

本多先生の一貫した考え方は、自分という才能を努力により向上させ、国家のお役に立たせる、人のために役立てるということです。もちろん自分の生活も大切ですが、倹約し、本業に力を入れれば必然的に経済的にはなんとかなるのです。


こうした人生計画については多くの本が出ていますが、この本ほど説得力がある本は数少ないでしょう。また、功は人に譲るなど、奥深い助言が、この本の価値を教えてくれています。古い本ですが、本物の知恵には、時代は関係ないものです。本の評価としては、★4つとします。


この本で私が共感した名言

・人生には人生の任務が終わるということがあるはずはない。先哲先賢は、臨終の朝(あした)までいずれも道を極めることを怠らなかった。(p44)


・一日、一月、一年、五年、十年、二十年、それ以上、という実行予定が一度体系づけられてしまえば・・・ただ情熱と努力の原動力さえあれば、その進路を踏み外す憂いもなく、その進度はいかなるときでもよくわかる(p68)


途中を楽しみながら登ること(p112)


・上長者は決して功を一人占めしてはならない。たとえ自分がすべてを手掛けたものでも、できる限りその功は人に譲り、責だけは自ら引き受けるようにしたい。(p77)


▼引用は、この本からです。


【私の評価】★★★★☆(89点)


目次

人生計画の立て方
人生計画の立て方・進め方
我等いかに生くべきか



著者経歴

本多 静六(ほんだ せいろく)・・・1866年生まれ。苦学の末、1884年に東京山林学校に入学。ドイツに私費留学。1892年東京農科大学助教授。1900年教授。4分の1天引き貯金と投資で莫大な財産を作る。1927年定年退官時に、全財産を匿名で寄付。370冊の著書を残す。1952年逝去。85歳。


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