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「最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか」ジェームズ・R・チャイルズ

2008/02/16公開 更新
本のソムリエ
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最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか


【私の評価】★★★☆☆(75点)


要約と感想レビュー

■この本では、20以上の大規模事故の経過と
 その原因が説明されています。


・海洋石油掘削装置オーシャンレンジャー沈没事故(1982年)
・スペースシャトル・チャレンジャー爆発墜落事故(1986年)
・ハッブル宇宙望遠鏡の主鏡研磨失敗(1990年)
・英国航空機の操縦席窓ガラス脱落事故(1990年)
・北海油田掘削プラットフォーム、
 ハイパーアルファの爆発事故(1988年)


■この本で説明される事例を読んでわかるのは、
 起こりえないようなミスの連鎖が
 実際には起こるということです。


 また、それを指摘する人がいても、
 必ずしもその指摘が採用されることは
 ないということです。


・「乗務員のうちでもっとも安全に必要なのは、ずけずけとものがいえる腕ききの副操縦士だ」とタロウは言う。(p363)


■技術が巨大化し、その失敗が悲惨な結果をまねいてしまう今、
 それを管理する人間は、より保守的に判断し、
 安心・安全を考えなくてはならないのだと思いました。
 ★3つとします。


この本で私が共感した名言

・Oリングのゴムに作用した寒気、いいかげんな接合部分の設計、支柱部分へのひずみの集中、このすべてが組みあわさって、チャレンジャーを墜落させるような穴があいたのだ。(p132)


・信じがたいほどの不具合の連鎖(p31)


▼引用は、この本からです。


【私の評価】★★★☆☆(75点)


著者経歴

 ジェームズ・R・チャイルズ・・・1955年生まれ。米国の技術評論家。科学技術に関する記事を雑誌に寄稿している。


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