「上司の急所―あたらしい"Work"の教科書〈1〉」加納 光
2007/06/26公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(86点)
要約と感想レビュー
1700もの上司から部下への苦情を分析して作られた一冊です。「上司の急所」とは、部下が職場で上司へ対応するときの心得です。
まず、会社は学校とちがうのです。お金をもらっている以上、自分から答えを考えることが求められています。
答えがわからなくても、最低限、自分で考えるというプロセスは必要です。
・学校では先生が答を用意して教えていた。お金をもらっている人が、答を用意するのはあたりまえ。上司に「何をしたら良いのですか?」と質問するのはNG(p30)
また、学校とちがって幅広い年代の人と一緒に仕事をしますので、文化的な違いも理解し、適切に対応する必要があります。職場によっては体育会系のノリがあるかもしれませんが、その職場職場に適応する必要があるでしょう。
・戦前の学校では「修身」という授業がありました・・・「修身」の基本は、大げさにいえば、年功序列と忠誠、そして<礼儀>です。(p23)
そして、職場の礼儀、仕事の基本はたくさんあります。挨拶、服装、身だしなみ、笑顔、清掃、資料の整理、名刺、電話の受け方、仕事の進め方・・・きりがありません。
・リース会社 営業係長
勝手に帰る新人は呼び戻します。自分で気づいて「お先に失礼します」というまでは帰らせません。(p28)
こうしたことは、仕事をしながら学ぶことですが、事前に学んでおけば泣かずにすむでしょう。もし、ビジネスマンのあなたが、この本の内容がはじめてと思うならちょっとマズいかもしれません。
新入社員に強力に最適な一冊です。★4つとしました。
この本で私が共感した名言
・あなたが自分の上司を<最良の師>として接する限り、上司も<最良の師>として振る舞わざるをえなくなります。人間とはそういうものです。これこそが《上司の急所》なのです(p175)
・製造業 広報企画部 主任
代理店の営業さんが打ち合わせの最中に携帯の着信に応えました。その案件は別の会社にお願いしました。(p64)
・相手の言うことに相づちを打つ。賛成の時も、反対の時も、「はい、そうですね」からはじめる。(p78)
・得意先や上司から、あなたはさまざまな依頼を受けることでしょう。・・・○月○日○時までに○○を○○しておきます」オウム返しが、もっともトラブルを防いでくれる返事の方法。(p89)
・商社 営業部長
野村監督のように部下に質問を繰り返すのが私の仕事。「どうして今回はこうなったんだ?」(p106)
・部下が何気なくやらかしてしまうことで一番困ることは・・・「名刺を忘れられること」(p61)
▼引用は、この本からです。
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【私の評価】★★★★☆(86点)
著者経歴
加納 光(かのう ひかる)・・・1981年西武百貨店に入社。1987年マーケティング・コンサルタントの伊吹卓の講演会に参加し、感銘を受ける。伊吹流を社内に導入し、成果をあげる。1998年コンサルタントとして独立。1999年船井総合研究所のセミナーの事前研修を担当(2004まで)2001年伊吹卓の「商売道伊吹流」に参加。商品開発、人材育成を担当。2003年「商売道伊吹流」免許相伝。伊吹会長の「師範代」となる。
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