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「イノベーションへの解 利益ある成長に向けて」クレイトン・クリステンセン マイケル・レイナー

2006/07/15公開 更新
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イノベーションへの解 利益ある成長に向けて (Harvard business school press)


【私の評価】★★★☆☆(70点)


要約と感想レビュー

 イノベーションのジレンマには、3つのポイントがあります。ひとつ目は、大企業には、小規模な市場が価値がないように見えること。2つ目は、存在しない市場は分析できないこと。そして最後に、既存事業を破壊する事業はできないこと。こうした理由から、大企業にはイノベーションができないとしています。


 これを避けるためにどうすればいいのでしょうか。選択肢としては、自分で起業する。または、買収する。そして、新規事業は、別会社または別事業本部にするということが考えられます。


 そうした対策がなされても、イノベーションができるかどうかは、確信が持てませんし、成功することはなかなか大変だと思います。それでも、イノベーションがなければ、企業は永続できないのです。


 良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・ミニミルはこれらの製品で形鋼市場のローエンドを攻めたが、このときも総合型鉄鋼メーカーは、撤退できてせいせいしていた。それは集中投資が量産をもたらす利益率の高い製品に比べれば、あまりにも競争の激しい市況品だったのだ(p46)


・ローエンド型破壊では、理想的な顧客を見つけるのは比較的簡単だ。・・・成功する秘訣は、ローエンドのビジネスを勝ち取るために必要な低い価格でも、魅力ある利益を得られるようなビジネスモデルを考案することにある(p126)


・J&Jは成長の牽引役となった四つの破壊的事業を、すべて買収を通じて手に入れた。J&Jのエチコン・エンドサージェリーは、伝統的な浸襲手術にとって破壊的な、内視鏡手術の機器を作っている。コーディス事業部は・・・ライフスキャン事業部は、糖尿病患者が病院の検査室に行かなくても自分で血糖値を測定できる、携帯用の血糖自己測定器を作っている。・・・ビスタコンは・・・(p304)


・小さくはじめる:成長を気長に待てるよう、事業部門を分割する(p306)


・ステップ1:必要になる前に始める成長投資に最も適した時期は、・・・企業が成長を続けているときだ。(p336)


イノベーションへの解 利益ある成長に向けて (Harvard business school press)
クレイトン・クリステンセン マイケル・レイナー
翔泳社
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【私の評価】★★★☆☆(70点)


目次

第1章 成長という至上命令
第2章 最強の競合企業を打ち負かす方法
第3章 顧客が求める製品とは
第4章 自社製品にとって最高の顧客とは
第5章 事業範囲を適切に定める
第6章 コモディティ化をいかにして回避するか
第7章 破壊的成長能力を持つ組織とは
第8章 戦略策定プロセスのマネジメント
第9章 良い金もあれば、悪い金もある
第10章 新成長の創出における上級役員の役割
終章 バトンタッチ


著者経歴

 クレイトン・クリステンセン(Clayton M. Christensen)・・・ハーバード・ビジネス・スクール(HBS)教授。主な研究・指導分野は、技術イノベーションのマネジメントと新技術のための新市場の開拓。HBS教授陣に加わる以前、MITの教授らとCPSコーポレーションを設立し、会長兼社長として経営に携わる。またレーガン政権でホワイトハウス・フェローを務めたほか、ボストン・コンサルティング・グループでの勤務経験を持つ。1997年刊の『イノベーションのジレンマ』でグローバル・ビジネス・ブック賞をはじめ、数々の学術賞を授賞。世界のリーディング・カンパニーの経営陣に対するコンサルティングを行っている。ブリガムヤング大学より経済学士号、ローズ奨学生として学んだオックスフォード大学より経済修士号(MPhil)、ハーバード・ビジネス・スクールより経営学修士号(MBA)および経営学博士号(DBA)を取得している


  マイケル・レイナー(Michael E. Raynor)・・・総合コンサルティング会社デロイトのシンクタンク部門、デロイト・リサーチ社ディレクター。電気通信、メディア、コンピュータ・ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア、金融サービス、エネルギー、ヘルスケアなどの産業分野においてコンサルティングを行う。また、カナダ・オンタリオ州ロンドン市のリチャード・アイヴィー・ビジネススクール教授として、MBAおよび管理者教育プログラムで教鞭を執る。主な関心分野はイノベーションと企業戦略。イノベーションを通じて持続的に成功する方法や、不確実な競争環境で絶えず変化する需要


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