「あなたの夢はなんですか?私の夢は大人になるまで生きることです。」池間哲郎

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あなたの夢はなんですか?

【私の評価】★★★★★(90点)


●39歳の池間 哲郎氏は、カメラを抱えて
 フィリピンの首都マニラにある
 ゴミ捨て場に立っていました。


 そこでは、自然発火した煙と、
 吐き気をもよおす悪臭のなかで
 子どもたちが売れるゴミを探しています。


 手足は真っ黒で、手袋もしていないため
 血だらけになりながら
 一心不乱にゴミを拾っているのです。


●著者は、こうした毎日ゴミを拾うことを仕事にしている
 一人の少女に聞いてみました。


 「あなたの夢はなんですか?」


 少女はニコニコしながら答えました。


 「私の夢は大人になるまで生きることです」(p15)


●そのとき、著者の池間 哲郎氏は、ものすごい衝撃を
 受けたといいます。


 今まで自分は何とぶざまな
 人生を生きてきたのかと。


 ・振り返ってみれば、三十代後半までの私の人生は
  中途半端なものでした。
  真剣に生きたことなど一度もない。・・・
  そんな私にとって、ゴミ捨て場の子どもたちとの出会いは、
  それまでの生き方をすべて
  破壊するくらいの衝撃でした。(p16)


●池間 哲郎氏の活動が素晴らしいとところは、
 援助の限界を知っているということでしょう。


 安易な援助は、心と経済を破壊します。


 たとえば、貧しい人にお金を与えれば
 存心ができてしまい、
 自立が難しくなります。


 中古の服を送れば、それを利用して
 儲けようとする人もいるでしょう。


 そして、無料の服は、衣類をつくる産業に
 打撃を与えるのです。


 ・かわいそうだから助けてちょうだいと言っているのではない
  のです。・・・あの子どもたちは、たとえマンホールの中に
  暮らそうが、・・・一生懸命生きているということです。
  どんな状況であろうとも必死になって生きている。だから
  大事にしたいと言っているだけなのです。(p172)


●涙なしでは読めません。【泣ける本】に追加しました。


 豊かな日本に生きていることを再認識させてくれる一冊
 ということで★5つとします。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・「こんなごちそうを私だけで食べることはできません。
  お家に持って帰って、お父さん、お母さんと
  一緒に食べていいですか?
」・・・
  お腹が空いているだろうに我慢をして、
  お父さん、お母さんにもごちそうを食べさせたいというのです。(p32)


 ・彼女たちが故郷に戻れるのは、
  エイズが発病して死んでしまうとき。
  「死んでしまうかもしれないね」
  そう聞いた私に、少女は言いました。
  「お父さんお母さんのためだから、
  しょうがないよね」(p34)


あなたの夢はなんですか?―私の夢は大人になるまで生きることです。
池間 哲郎
致知出版社 (2004/10)
売り上げランキング: 10,544
おすすめ度の平均: 4.83
5 胸が熱くなります
4 夢。
5 子供に読みましょう。

【私の評価】★★★★★(90点)



●著者紹介・・・池間 哲郎

 1954年生まれ。NGOアジアチャイルドサポート理事。
 JAN(ビデオ撮影・制作業)代表。沖縄大学非常勤講師。
 おもにアジアのスラムなどの貧困地域に撮影や支援のために
 足を運び、講演、写真、ビデオなどを通して伝えている。


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