【書評】「あなたの夢はなんですか?私の夢は大人になるまで生きることです。」池間哲郎
2006/02/10公開 更新
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【私の評価】★★★★★(90点)
要約と感想レビュー
ゴミ捨て場の子どもたち
39歳の池間 哲郎氏は、カメラを抱えてフィリピンの首都マニラにあるゴミ捨て場に立っていました。そこでは、自然発火した煙と、吐き気をもよおす悪臭のなかで子どもたちが売れるゴミを探しています。
手足は真っ黒で、手袋もしていないため血だらけになりながら一心不乱にゴミを拾っているのです。著者は、こうした毎日ゴミを拾うことを仕事にしている一人の少女に聞いてみました。
「あなたの夢はなんですか?」
少女はニコニコしながら答えました。「私の夢は大人になるまで生きることです」(p15)
私の人生は中途半端だった
そのとき、著者の池間 哲郎氏は、ものすごい衝撃を受けたといいます。
振り返ってみれば、三十代後半までの私の人生は中途半端だった。真剣に生きたことなど一度もない。今まで自分は何とぶざまな人生を生きてきたのかと感じたのです。
池間 哲郎氏の活動が素晴らしいとところは、援助の限界を知っているということでしょう。安易な援助は、心と経済を破壊します。
たとえば、貧しい人にお金を与えれば存心ができてしまい、自立が難しくなります。中古の服を送れば、それを利用して儲けようとする人もいるでしょう。そして、無料の服は、衣類をつくる産業に打撃を与えるのです。
かわいそうだから助けてちょうだいと言っているのではないのです。・・・あの子どもたちは、たとえマンホールの中に 暮らそうが、・・・一生懸命生きているということです。どんな状況であろうとも必死になって生きている。だから 大事にしたいと言っているだけなのです(p172)
お母さんと一緒に食べていいですか?
そして著者から食べ物をもらうと、「お家に持って帰って、お父さん、お母さんと一緒に食べていいですか?」とお父さん、お母さんにもごちそうを食べさせたいというという。
涙なしでは読めません。【泣ける本】に追加しました。豊かな日本に生きていることを再認識させてくれる一冊ということで★5つとします。
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この本で私が共感した名言
・「こんなごちそうを私だけで食べることはできません。お家に持って帰って、お父さん、お母さんと一緒に食べていいですか?」・・・お腹が空いているだろうに我慢をして、お父さん、お母さんにもごちそうを食べさせたいというのです。(p32)
・彼女たちが故郷に戻れるのは、エイズが発病して死んでしまうとき。「死んでしまうかもしれないね」そう聞いた私に、少女は言いました。「お父さんお母さんのためだから、しょうがないよね」(p34)
【私の評価】★★★★★(90点)
目次
第1章 ゴミの山で一生懸命に生きる子どもたち―フィリピン
第2章 親のために売られていく娘たち―タイ
第3章 スラム街に学校をつくる―カンボジア
第4章 僕たちはマンホールの中で生きている―モンゴル
第5章 生きることはすばらしいこと
第6章 夢の橋をかける
著者経歴
池間 哲郎(いけま てつろう)・・・1954年生まれ。NGOアジアチャイルドサポート理事。JAN(ビデオ撮影・制作業)代表。沖縄大学非常勤講師。おもにアジアのスラムなどの貧困地域に撮影や支援のために足を運び、講演、写真、ビデオなどを通して伝えている。
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ソムリエさんの”泣ける本”から選んだ一冊です。
何かをしなければと思いました。
自分の子供にも読ませました。
少しは心に響いたようです。
紹介どうもありがとうございます。