「道路の権力」猪瀬直樹

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道路の権力 (文春文庫)

【私の評価】★★★★★(90点)


●面白過ぎる。


 道路関係四公団民営化推進委員会を舞台に
 繰り広げられる役人と政治の世界。


 こんな仕組みで国の税金が使われていく。
 この無駄遣いと無責任さをトヨタの人が見たら、
 血の涙を流すだろう。


●危機感とは潰れそうにならないと生まれない。
 トヨタ、ホンダでさえ倒産の淵に立ったことがある。


 では、日本国が破滅の淵に立ってから
 役人が危機感を持ったとして、
 破滅に直面する国民の身はどうなるのか。


●日本の末路は歴史が示してくれるのだろうが、
 猪瀬さんの働きは歴史に残るだろう。


 そして、この本に出てくる委員、役人、政治家の人達も。


 終章での、日本を敗戦に導いた軍部の独走は
 「官僚組織」の特徴であり、現在の官僚機構も
 既にコントロール不能までに独走しているという
 見方には全く納得するしかない。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・これで年額十二兆円の道路予算がはじき出される。
 日本の二十五倍の広大な国土を有するアメリカの道路予算と
 ほぼ同額にあたるのだから異常である。


・小泉首相は行政の長である。その小泉首相の命令を、
 部下である官僚機構が無視するのだから
 ほとんど異常事態というほかい。・・・・・・
 国土交通省系の六公団は、いまだに廃止・民営化の指示を
 無視したままでいるのだ。


・「政府なんて、いらんと考えているんだ。
 全部、商人に任せればいいんですよ。
 商人は利にさといからね、
 鉄道だって、道路だって、今より上等なものを、
 ちゃんと作ってくれますよ。
 役所だとか、役人だとか、そんなものは百害あって、
 一利なしなんだ。今度の戦争で、
 実証済みじゃあないか」(太宰治)


・雇用・能力開発機構はとんでもない特殊法人である。


・本州と四国を結ぶ橋が三本もつくられたのは
 地元に大物政治家がいたせいである。


・会計検査院が、検査をしなければならない団体が
 どこだかわからないというのは何ですか!(石井紘基)


・どのシンクタンクも国土交通省と仕事上のつながりがあり、
 役所を敵に回すのを恐れている。


道路の権力 (文春文庫)
猪瀬 直樹
文藝春秋
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おすすめ度の平均: 4.0
4 当事者による鮮明な記録
3 猪瀬節炸裂の一書
5 民営化馬鹿に告ぐ、それはお前の道路じゃない
4 壮絶なたたかい
5 道路公団改革を考える上で必読の書

【私の評価】★★★★★(90点)



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