IBM復活の理由「巨像も踊る」ルイス・ガースナー
2003/09/11公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(81点)
要約と感想レビュー
部下は、上司の期待する行動ではなく、上司の評価で良い点がつく行動をとることを理解しない経営幹部がきわめて多い。
研修所で何人かの知り合いと話しましたが、全員【今日の名言】と同じことを言っているのが印象的でした。いくら改革、改善といっても、サラリーマンは評価されるような行動しかとりません。優秀な人ほど、どうすれば評価されるかを分かっているのです。ここでいう「評価」とは「人事」のことです。
このいい例は日産かもしれません。カルロス・ゴーンがしがらみを断ち切って会社の利益に貢献する人を評価するとわかれば、従業員はその方向に動くのです。そういう意味では、人事とは会社の運命を決める全く恐ろしいものだと思います。
この本で私が共感した名言
・わたしは報告書に目を通し、顧客への対応を観察し、会議で考えが明確かどうかを評価した。わたしが叱責したり、眉をひそめたりしてもみずからの信念を貫く勇気があるか、それとも方針転換するかをみた。各自の事業の問題点を率直にわたしに話せているかどうかを見極める必要があった。
・手続きによってではなく、原則によって管理する
・われわれがやるべきことのすべてを決めるのは市場である。
・速く動く。間違えるとしても、動きが遅すぎたためのものより、速すぎたためのものの方がいい。
【私の評価】★★★★☆(81点)
目次
第1部 掌握(誘い;発表 ほか)
第2部 戦略(IBM小史;大きな賭 ほか)
第3部 企業文化(企業文化;裏返しの世界 ほか)
第4部 教訓(絞り込み―自分のビジネスを知り、愛しているか;実行―戦略には限界がある ほか)
第5部 個人的な意見(情報技術産業;制度 ほか)
付録(社員に送ったメールの例;eビジネスの未来 ほか)
著者経歴
ルイス・V・ガースナー・Jr.(Louis V. Gerstner, Jr.)・・・1942年ニューヨーク州生まれ。1963年ダートマス大学工学部卒業。65年ハーバード大学ビジネス・スクールでMBA取得。同年マッキンゼー入社。1977年アメリカン・エキスプレスの旅行関連サービスグループの責任者として入社。1989年RJRナビスコ最高経営責任者(CEO)。1993年、崩壊の淵にあったIBMを再建するため、著名な経営者のなかから選ばれ、会長兼最高経営責任者(CEO)となる。その後、数年のうちにIBMを再生させ、1990年代を代表する経営者として称賛を浴びる。2002年春にCEOを退任し、同年末までIBM会長。複数の公職、社外取締役を兼務しているほか、これまでの教育分野での貢献によって、数多くの賞を受けている。
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