「トヨタの労働現場―ダイナミズムとコンテクスト」伊原亮司
2003/08/29公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(83点)
期間従業員も含めてすべての従業員は、月に一度「創意くふう提案」を提出することになっている。
●月に一度の提案はすごい!と思ったら、
次には「そのほとんどは、締め切り直前になって
無理やり捻り出してるようである。
職制から「ネタ」をもらって書いている従業員もいる」とあり、
トヨタでも同じだなと安心しました。
工場長の現場視察があると、掃除したり、
見せたくないものを隠したりと、
同じようなものです。
●では、最強のトヨタはどこが違うのか?といえば、
一握りのリーダーが使命感を持って高いレベルの仕事を
要求していることです。
多くの従業員はイヤイヤやっていますが、
高レベルの標準作業、月一回の創意くふう提案、
月2回のQCサークルなどにより、
経営者は高いレベルの仕事を押し付けています。
●高いレベルの仕事を要求して会社が繁栄するか、
ナアナアの仕事ですまして会社が左前になるか、
わたしたちはどちらを選ぶべきでしょうか。
●この本で発見したことは次のとおりです。
・「標準作業」があり、そのタクト・タイム(作業時間)は非常に高レベルなので、異常に速い作業スピードが要求される
・高いレベルの「標準作業」により、作業員は、さらにスピードを上げる独自の方法を考え、余裕を生み出そうとする。
・期間従業員を一般従業員の雇用を守るためのバッファーにしている。
・反抗的な態度をとったものには、「標準作業」を徹底させ「自由裁量」を取り上げる。
トヨタの労働現場―ダイナミズムとコンテクスト
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伊原 亮司
桜井書店
売り上げランキング: 96903
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おすすめ度の平均:
トヨタの実情が分かる読みやすいが詳細な分析
研究と現実の乖離を鋭く描く
素人にも専門家にも「おいしい」本
【私の評価】★★★★☆(83点)
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