「日本の死体 韓国の屍体」上野 正彦、文國鎮、青春出版社(2002/05)¥1,360
【私の評価】★★★☆☆
■著者紹介・・・上野 正彦(うえの まさひこ)
1929年生まれ。
1959年東京都監察医務院監察医となり、1984年同院長になる。
1989年退官後は、法医学評論家として活躍。
■著者紹介・・・文國鎮(ムーン・ゴクヂン)
1925年生まれ。
1955年国立科学捜査研究所法医学科医務官となり、
1967年同科長。その後、高麗大学教授などを歴任。
大韓法医学会名誉会長、高麗大学名誉教授。
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●日韓における死体解剖の権威であるお二人の対談です。
日本では病院で亡くなるような場合を除き、
変死体ということで、検視、解剖が行われています。
●ただし、監察医が変死体を確認するのは、
東京、横浜、名古屋、大阪、神戸であり、
その他の地方は警察医が確認します。
しかし、警察医は警察の近くで開業している医師なので、
それほど能力は高くないようです。
・日本の地方の警察医のレベルもあまり高くありません。
単に警察の近くで開業している医師ですから。・・・
だから地方ではいろいろな事件の見逃しがあって、数年前の
あの事故は実は保険がらみの殺人事件だったというようなことが
よくあります。(上野)(p107)
●一方、韓国では、犯罪に関係すると見られる死体だけが解剖される
ようですが、国民感情として解剖を忌み嫌うことから、
医務官は大変な仕事のようです。
解剖される家族、国民全員が、
解剖に反対するような雰囲気だからです。
・実は、死体を解剖しようとして斧で殺されかかったことがありました。
・・・「死体解剖をすると二度死ぬことになる」と言ってみんなが解剖
されるのを忌み嫌うわけです。(文)(p16)
●また、面白いのは、日本は病院で死ぬことが多いようですが、
韓国では必ず死ぬ前に家に連れて帰るそうです。
死が近づいたら治療をやめて家に帰るのですから、
これは一種の安楽死なのかもしれません。
・日本では、病院で死ぬのが当たり前になっていると言うが、
韓国人は、家族が病院で死ぬことを極端に忌み嫌う。(文)(p4)
●人の顔形は似ている日本と韓国ですが、
まったく文化も考え方も違う国ということがわかりました。
まったく知らない法医学の世界と、日本と韓国の文化の違いを
興味深く読みました。★3つとします。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・韓国では、父母が死んだときに泣き声がでなければ、あの一族は
不幸者だと言われてしまうので、涙が実際にでていなくても、
「アイゴー、アイゴー」と声をあげて泣く。(文)(p32)
・韓国の場合は国民の指紋を全部とって管理していますから、
どんな死体でも指紋さえ残っているような状況であれば
コンピューターを使って三分以内にわかります。(文)(p46)
・10年前、韓国旅行から帰った人に聞いた話である。
日本の高校生が修学旅行に来ていた。・・・先生が今日のスケジュール
などについて話をしていたが、生徒はガヤガヤお喋りをしたりふざけてりして、
先生の話など聞いてはいない。それを見ていた掃除のおばさんが、
「10年後、日本は滅びるだろう」と言ったというのである。(p212)
▼引用は、この本からです。
青春出版社 (2002/05)
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韓国の検死事情について学ぶところが大きい
日韓の死生観を興味深く比較することができた。【私の評価】★★★☆☆
■関連書評■
a. 「これだけは知っておきたい日本・中国・韓国の歴史と問題点80」竹内 睦泰
【私の評価】★★★★★
b. 「日本人 中国人 韓国人」金文学
【私の評価】★★★☆☆
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